英離脱再延期、EU内に温度差 「1年延期」案も
メイ氏が5日、EUのトゥスク大統領宛ての書簡で6月30日までの再延期を申請したのは、国内で方針が決められないままの「見切り発車」といえる。フランスのルメール経済・財務相は「なぜ延期が必要か理解できなければ、前向きな答えは出せない」と突き放す。オランダのルッテ首相も「(書簡は)重要なことに答えていない」と切り捨てた。 ただ、EU内には「合意なき離脱」が欧州経済にもたらす悪影響への懸念も強い。そこで浮上しているのが「最大1年延期」案だ。英議会が協定案を可決すれば離脱日の前倒しを認める一方、このまま英政治の混迷が続く場合でも小幅延長の繰り返しを避ける狙いがある。トゥスク大統領が加盟国に打診したとされ、臨時首脳会議でも討議される可能性がある。 トゥスク案が加盟国の支持を得られるかは見通せない。時間の猶予が得られたとして英議会の混乱が長引くリスクが高まるのに加え、「英離脱問題に人や時間を割かれ、EUの改革が滞っている」(EU筋)と不満を持つ国は少なくないからだ。5月23~26日には欧州議会選が予定されている。選挙日以降も英国がEUにとどまるならば、英国は欧州議会選に参加する必要がある。EU側は英国の離脱を見越して、議員定数を削減する措置などを盛り込んだ法整備を済ませている。 これまでメイ首相は欧州議会選への参加には「離脱派の理解が得られない」として慎重だったが、再延期を申請した書簡では「事態を打開できなかった場合には、議会選の準備に責任を持つ」と方針の転換をにじませた。英国が実際に参加するとなれば、EU側は再び法改正などを迫られるため、英国が早期に態度を決められない現状にいらだちを募らせる。 ドイツやフランスでは英国がEUに当面残留する場合も、予算や人事など重要な決定事項への関与を制限すべきだとの声も上がっている。いずれ離脱をするのであれば、英国がEUの将来を決めるのはふさわしくないとの理由だ。.
メイ氏が5日、EUのトゥスク大統領宛ての書簡で6月30日までの再延期を申請したのは、国内で方針が決められないままの「見切り発車」といえる。フランスのルメール経済・財務相は「なぜ延期が必要か理解できなければ、前向きな答えは出せない」と突き放す。オランダのルッテ首相も「(書簡は)重要なことに答えていない」と切り捨てた。 ただ、EU内には「合意なき離脱」が欧州経済にもたらす悪影響への懸念も強い。そこで浮上しているのが「最大1年延期」案だ。英議会が協定案を可決すれば離脱日の前倒しを認める一方、このまま英政治の混迷が続く場合でも小幅延長の繰り返しを避ける狙いがある。トゥスク大統領が加盟国に打診したとされ、臨時首脳会議でも討議される可能性がある。 トゥスク案が加盟国の支持を得られるかは見通せない。時間の猶予が得られたとして英議会の混乱が長引くリスクが高まるのに加え、「英離脱問題に人や時間を割かれ、EUの改革が滞っている」(EU筋)と不満を持つ国は少なくないからだ。5月23~26日には欧州議会選が予定されている。選挙日以降も英国がEUにとどまるならば、英国は欧州議会選に参加する必要がある。EU側は英国の離脱を見越して、議員定数を削減する措置などを盛り込んだ法整備を済ませている。 これまでメイ首相は欧州議会選への参加には「離脱派の理解が得られない」として慎重だったが、再延期を申請した書簡では「事態を打開できなかった場合には、議会選の準備に責任を持つ」と方針の転換をにじませた。英国が実際に参加するとなれば、EU側は再び法改正などを迫られるため、英国が早期に態度を決められない現状にいらだちを募らせる。 ドイツやフランスでは英国がEUに当面残留する場合も、予算や人事など重要な決定事項への関与を制限すべきだとの声も上がっている。いずれ離脱をするのであれば、英国がEUの将来を決めるのはふさわしくないとの理由だ。
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