【NQNニューヨーク=戸部実華】15日のニューヨーク外国為替市場で円相場は大幅に続落し、前日比2円ちょうどの円安・ドル高の1ドル=149円25〜35銭で取引を終えた。一時は149円40銭と約2週間ぶりの円安・ドル高水準を付けた。朝方発表の7月の米小売売上高が市場予想を上回って増え、景気懸念が薄れた。米連邦準備理事会(FRB)が大幅な利下げに動くとの観測が後退し、円売り・ドル買いが優勢になった。
小売売上高は前月比1.0%増え、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(0.3%増)を上回った。「経済のソフトランディング(軟着陸)の主な下振れリスクは消費減退であり、15日発表のデータは少なくとも今のところ個人消費が底堅いとの安心感をもたらした」(UBSグローバル・ウェルス・マネジメントのブライアン・ローズ氏)との受け止めがあった。
さらに、週間の新規失業保険申請件数は市場予想を下回った。労働市場が底堅さを維持し、消費を支えているとの見方にもつながった。2日に発表された7月の雇用統計をきっかけに、市場で広がっていた米経済の下振れへの警戒が後退した。市場では「FRBは(通常の倍となる)0.5%ではなく0.25%の利下げに動くとの観測を高めた」(BKアセット・マネジメントのキャシー・リーン氏)との声が聞かれた。 小売売上高などを受け、米国債には売りが出て、長期金利は前日比0.08%高い(債券価格は安い)3.91%で取引を終えた。日米金利差の拡大観測も円売り・ドル買いを誘った。一方、米株式市場でダウ工業株30種平均は554ドル高となり、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は2%強上昇した。投資家のリスク選好姿勢が強まったことも、低リスク通貨とされる円相場の重荷となった。ユーロは対ドルで4営業日ぶりに反落し、前日比0.0040ドルのユーロ安・ドル高の1ユーロ=1.0965〜75ドルで取引を終えた。米経済の底堅さが意識され、ドルは対ユーロでも買いが優勢になった。米長期金利の上昇もユーロ相場の重荷となった。ただ、株高を受け、リスク選好時に買われやすいユーロは売り一巡後は下げ渋った。
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