【NQNニューヨーク=戸部実華】6日のニューヨーク外国為替市場で円相場は6営業日ぶりに反落し、前日比15銭円安・ドル高の1ドル=144円30〜40銭で取引を終えた。前日にかけて急速に円高・ドル安が進んだ後で、持ち高調整の円売り・ドル買いが優勢になった。6日は日本や米国の株式相場が反発したことも、低リスク通貨とされる円の重荷となった。前日は約7カ月ぶりの円高・ドル安水準を付ける場面があった。世
【NQNニューヨーク=戸部実華】6日のニューヨーク外国為替市場で円相場は6営業日ぶりに反落し、前日比15銭円安・ドル高の1ドル=144円30〜40銭で取引を終えた。前日にかけて急速に円高・ドル安が進んだ後で、持ち高調整の円売り・ドル買いが優勢になった。6日は日本や米国の株式相場が反発したことも、低リスク通貨とされる円の重荷となった。
前日は約7カ月ぶりの円高・ドル安水準を付ける場面があった。世界的な株安や米長期金利の低下などを受け、円買い・ドル売りが加速していた。6日は日経平均株価が急反発し、米株式相場も持ち直した。持ち高を中立方向に戻す目的の円売り・ドル買いが出やすかった。米長期金利の低下が一服し、日米金利差の縮小観測が後退したことも、円相場の重荷となった。 株安のきっかけとなった米景気を巡る過度な懸念が後退したことも、ドルの買い戻しにつながった。米サプライマネジメント協会（ISM）が前日発表した7月の非製造業（サービス業）景況感指数は好不況の境目とされる50を上回る水準に改善した。「米国は景気後退入りに向かっているわけではない」（ウェルズ・ファーゴ証券のブレンダン・マッケンナ氏）との見方があった。
円は売り一巡後は下げ渋った。市場では依然として相場の不安定な動きへの警戒感もくすぶり「目先は株式相場と米国の経済データに注目している」（ジェフリーズのブラッド・ベクテル氏）との声が聞かれた。米株式市場でダウ工業株30種平均の上げ幅は一時700ドルを超えたが、取引終了にかけて伸び悩んだ。円売り・ドル買いの勢いも次第に和らいだ。ユーロは対ドルで3営業日ぶりに反落し、前日比0.0020ドルのユーロ安・ドル高の1ユーロ=1.0925〜35ドルで取引を終えた。前日に約7カ月ぶりのユーロ高・ドル安水準を付けた後で、持ち高調整のユーロ売り・ドル買いが優勢だった。米長期金利が上昇したことも、ユーロ相場の重荷となった。6日発表の6月のユーロ圏小売売上高が前月比で減少したことも、ユーロ売り・ドル買いにつながった。
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