劇団☆新感線を経て、劇団第三舞台の看板俳優に。1989年の映画初出演の後、「モンゴリアンB・B・Q」(1990)で初主演。「はいすくーる仁義」(1991)や「寝盗られ宗介」(1992)で評価され、「踊る大捜査線 THE MOVIE」(1998)の管理官役は大好評を得た。
「また来たか」と思いました(笑)。2014年のミュージカル「ミス・サイゴン」では病気療養のため急きょ降板された市村正親さんの代役を務めてしまったものですから、「筧は相当なものなのだろう」という印象が世間に浸透してしまったかもしれませんが、僕は基本的にミュージカル界の人間ではないので、ミュージカル出演をオファーされると「なぜ俺に?」といつも思うんです。実はこの作品は、数年前に一度オファーをもらったことがあったのですが、当時は「僕には荷が重い」とお断りしました。そうしたら今回、もう一度お声をかけてくださって。周りの人たちに相談すると、皆、「絶対にやったほうが良い」とおっしゃるので、ならば挑戦してみようと思ったんです。──ミュージカル「クラスアクト」は、作詞家として参加した「コーラスライン」で一躍有名になった作曲家エド・クレバンの生涯を描いた作品です。劇中では、作詞家として名をはせたエドの葛藤や、彼を支える人々の様子が描かれます。日本語台本(訳詞)・演出を劇団スイセイ・ミュージカルの西田直木さんが手がけられていますが、台本を読んだ感想を教えてください。
とても読みやすいですね。第1稿を読んだときに、この物語は真面目に考えないで、コントのように面白おかしくできるんじゃないかなと思いました。でも、過去に日本でこの作品が上演されたときの稽古場日誌を読ませてもらったら、作家が陣中見舞いにわざわざ来日したと書いてあったんです。これはふざけた気持ちでいてはいけないなと。今回は実在する人物の物語をエンタテインメントとしてお見せするので、架空のストーリーを紡ぐ作品とは責任の持ち方が違うと感じています。自分勝手な想像だけで役を作るのはなく、きちんとエド・クレバンさんの人生を代弁できるようにならないといけないので、毎晩エドさんに「失敗なくアナタを演じられますように」とお祈りをしているんですよ。僕は、長時間考えても、わからないものはわからないというスタンスなので、本稽古開始前までに自分で台本を読み込み、セリフを覚え、歌を練習し、そして皆でリハーサルを重ねて、役を自分に浸透させていくんです。すると、なんとなく役のことがわかってくる。その感覚が大切だと思っています。エドは自分の才能を相当信じている男。本当にやりたいことは作曲ですが、作詞のほうに芽があるんです。
また、物語の最後でエドが、“名声を得ることではなく、好きなことをずっと続けていくことが一番大事。それに気がついた”と語る場面があるのですが、僕の1ページくらいの長ゼリフのあとにソロの歌唱があって、また1ページの長ゼリフがあって、また歌うという、僕を「これでもか」と堪能できるシーンがあるんです(笑)。お客さんにはぜひそのシーンでの僕に期待をしていただきたいですし、覚悟もしておいていただきたいなと思います。──この作品では、エド・クレバンのこれまでの舞台人生をたどるように物語が進行します。筧さんの舞台人生が舞台化されるとしたら、どの作品がラインナップされると思いますか? 確実に「飛龍伝」でしょうね(編集注:1990年以降シリーズ化された、つかこうへいの戯曲。「飛龍伝'90...
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