能登半島地震で甚大な被害を受けた石川県輪島市で、被災した地元の料理人らが1日、新たな飲食店を立ち上げた。地震発生翌日から共に炊き出しを続けてきた縁で、ミシュランガイドに載ったレストランのシェフ、魚介類を中心にした和食居酒屋やスペイン料理店の店長らが一堂に会した。営業中の店舗も限られる中、メンバーは「復興の芽吹きになればいい」と意気込んでいる。
輪島市内でフランス料理店を営む池端隼也さん(44)は、元日の地震で店舗が全壊した。それでも「今できることをやろう」と、年明けの営業に備えて保管していた食材をかき集め、翌2日から知人らと炊き出しを開始。最大で1日約2000食分の温かい食事を避難者らに提供してきた。
店を構えたのは約10年前。天然のフグや山菜など能登の食材をふんだんに使った料理が評判を呼び、2021年にはミシュランで一つ星に輝いた。宿泊施設付きのレストランを開業する夢も描いていたが、地震で先行きが見通せなくなった。 一方、地元料理人と協力して炊き出しを続ける中で、人間の輪が広がった。それぞれの店舗が全壊するなどし、営業再開は数年先を見込む。「人間は目の前にやることがあるのが大事。こんな時だからこそ、飲食店を営んでいたメンバーで街に明かりをともしたい」。池端さんが提案したところ、全員の意見がまとまった。 創業50年超の郷土料理店を営む、古谷泰晴さん(47)もメンバーの一人。一帯が焼失した朝市近くの店舗は全壊したが、1月6日から炊き出しを続けてきた。新たな飲食店について、古谷さんは「居場所をもらっている感じです」と話す。
今月1日にプレオープンした店舗名は、「mebuki―芽吹―」。「ここから笑顔や笑い声が響いて復興の芽吹きになれば」との思いを込めた。各料理人の腕を生かしたメニューが並ぶ予定だ。クラウドファンディングによる運営資金も募集中で、池端さんは「大変な状況だが、能登の自然は死んでいない。おいしい料理を出しますよ」と力を込めた。
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