16日午前の東京外国為替市場で、円相場は上昇した。12時時点は1ドル=149円07〜08銭と前日17時時点と比べて16銭の円高・ドル安だった。10時半すぎに148円83銭近辺まで上げた。日銀の安達誠司審議委員の発言を受け、日銀による追加利上げを見込んだ円買い・ドル売りが入った。前日の米半導体株安などを背景に16日の国内株式相場が下落し、投資家のリスク選好姿勢の後退が意識されたのも円を押し上げた。
の安達誠司審議委員の発言を受け、日銀による追加利上げを見込んだ円買い・ドル売りが入った。前日の米半導体株安などを背景に16日の国内株式相場が下落し、投資家のリスク選好姿勢の後退が意識されたのも円を押し上げた。
日銀の安達審議委員は16日に香川県金融経済懇談会で挨拶し「金融政策が正常化プロセスに入る条件は既に満たしている」と語り、段階的に政策金利を引き上げるべきだとの考えを示した。これを投機筋などのコンピューターが円買い材料と判断し、円買い・ドル売りの動きが強まった。 円買いが一巡した後はドルの押し目とみた円売り・ドル買いも出て、円は伸び悩んだ。安達審議委員の発言についても、債券市場での反応が薄かったことなどから次第に材料視する空気は薄れた。安達氏は、2%の物価目標を持続的、安定的に実現するまでは「基本的には緩和的な金融環境を維持しつつ、極めて緩慢なペースで政策金利を引き上げていく」とも述べており、「最終的にはバランスのとれた発言内容だった」（国内銀行）との受け止めもあった。ユーロは対ドルで小幅に下落した。12時時点は1ユーロ=1.0892〜93ドルと0.0006ドルのユーロ安・ドル高だった。
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