ボルボというブランドで働く人の話を聞いたり、話をしたりするのはとても楽しい。理由は常に彼らがとても真摯だからである。
その昔、ボルボの本社があるスウェーデンによく行った。試乗会への参加が主である。そして試乗した後開発の人と話をする機会が多々あったが、常に彼らは真摯であった。遠い極東の島国からやってきたジャーナリストの意見をとてもよく聞いてくれた。“I agree with you”(同意します)という言葉を頻繁に使い、私の意見を聞いてくれた。日本でもやはり試乗会でボルボのメンバーと話をしても本国と同じような雰囲気である。
で、新しいEX30というクルマは話を聞いていると、まさに自動車産業の未来が凝縮された印象で、自動車単体というよりもこういう環境で作られた自動車だから、持続可能な未来が作れるのですという一つの未来図を見せてもらった印象なのである。だから、如何に性能が良いかとか、如何に乗り心地が優れているかとかという、個体の持つ自動車としての性能に関する言及はほとんどない。どんな素材を使い、どのように作られているかという説明に終始し、後の評価はお任せ…といったそんな雰囲気だった。◆チープな素材なはずなのにチープ感を感じさせない ドライバーの眼前にメーターはない。ダッシュセンターにつく大型のディスプレイがすべてをこなす。まあ、この辺りはテスラも同じなので、少し新鮮味は削がれるが、それでもダッシュパネル全体が引っ込んでいて、コンパクトな外観に似合わず広々としたインテリアを構築する一助になっているという。新鮮だった最後はスライド式のカップホルダー。センターコンソールに引き出しのように仕舞い込んであり、必要のない時は片づけることができて、これも空間確保の一助になっていた。残念ながら後席を試す時間的な余裕はなかった。
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