【NQNニューヨーク=横内理恵】9日のニューヨーク・マーカンタイル取引所（NYMEX）で原油先物相場は続落した。WTI（ウエスト・テキサス・インターミディエート）で期近の11月物は前日比0.33ドル（0.4%）安の1バレルドル73.24で取引を終えた。米原油在庫の増加などが売りを誘った。一方、中東の地政学リスクへの警戒感から相場は下げ渋って終えた。米エネルギー情報局（EIA）が9日に発表した
【NQNニューヨーク=横内理恵】9日のニューヨーク・マーカンタイル取引所（NYMEX）で原油先物相場は続落した。WTI（ウエスト・テキサス・インターミディエート）で期近の11月物は前日比0.33ドル（0.4%）安の1バレルドル73.24で取引を終えた。米原油在庫の増加などが売りを誘った。一方、中東の地政学リスクへの警戒感から相場は下げ渋って終えた。
米エネルギー情報局（EIA）が9日に発表した週間の米石油在庫統計で原油在庫が市場予想以上に増え、米国内での需給の緩みが意識された。10日までに米南部に上陸するとみられるハリケーン「ミルトン」が米メキシコ湾岸の石油関連施設の稼働に与える影響は限定的とみられている。半面、フロリダ州などでの被害が大きくなり、経済活動と短期的なエネルギー需要の停滞につながるとの見方があった。 中国政府の経済政策が同国の景気と原油需要を盛り上げるとの期待が薄れているのも原油相場の重荷だった。EIAは8日発表の短期エネルギー見通しで、中国を含む世界の原油需要が鈍いことを背景に2025年末までの原油の平均価格の見通しを引き下げた。
レバノンのイスラム教シーア派民兵組織ヒズボラの幹部がレバノンでの停戦に向けた取り組みを支持していることは前日に引き続き、売りを誘う場面があった。ただ、イスラエルがイランのミサイル攻撃への報復として石油施設を標的とすることへの警戒感は根強く、原油相場は下げ幅を縮小して終えた。 ニューヨーク金先物相場は4日続落した。ニューヨーク商品取引所（COMEX）で取引の中心である12月物は前日比9.4ドル（0.4%）安の1トロイオンス2626.0ドルで取引を終えた。為替市場でドルが主要通貨に対して上昇し、ドルの代替投資先とされる金先物の売りを誘った。
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