【NQNニューヨーク=稲場三奈】12日のニューヨーク・マーカンタイル取引所（NYMEX）で原油先物相場は3日続伸した。WTI（ウエスト・テキサス・インターミディエート）で期近の7月物は前日比0.60ドル（0.8%）高の1バレル78.50ドルで取引を終えた。朝発表の5月の米消費者物価指数（CPI）で上昇率がおおむね市場予想を下回った。インフレの鈍化は市場心理の支えとなった。5月の米CPIは前月
【NQNニューヨーク=稲場三奈】12日のニューヨーク・マーカンタイル取引所（NYMEX）で原油先物相場は3日続伸した。WTI（ウエスト・テキサス・インターミディエート）で期近の7月物は前日比0.60ドル（0.8%）高の1バレル78.50ドルで取引を終えた。朝発表の5月の米消費者物価指数（CPI）で上昇率がおおむね市場予想を下回った。インフレの鈍化は市場心理の支えとなった。
5月の米CPIは前月比の上昇率が横ばいと、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想（0.1%）を下回った。エネルギーと食品を除くコア指数は前月比0.2%上昇と市場予想（0.3%上昇）に届かなかった。コア指数は前年同月比の伸び率が3.4%と、市場予想（3.5%）を下回り、前月（3.6%）から鈍化した。 米連邦準備理事会（FRB）の利下げ開始が後にずれるとの懸念が薄れ、米経済の底堅さにつながるとの見方から、原油先物が買われた。同日の米株式市場でハイテク株を中心に上昇したことも、リスク資産である原油先物の買いにつながった面もある。午後に米連邦公開市場委員会（FOMC）の結果発表で、米連邦準備理事会（FRB）は政策金利を据え置いた。参加者らの政策金利見通しでは2024年末時点で適切と考えるフェデラルファンド（FF）金利の誘導目標の中央値は前回予想から切り上がった。年内利下げ回数が3月会合の3回から1回に減ったことも重荷だった。
ニューヨーク金先物相場は反発した。ニューヨーク商品取引所（COMEX）で取引の中心である8月物は前日比28.2ドル（1.2%）高の1トロイオンス2354.8ドルで取引を終えた。5月の米CPIを受け米長期金利が大幅に低下し、金利の付かない資産である金の投資妙味が増したとみた買いが入りやすかった。
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