『ChatGPTの全貌 何がすごくて、何が危険なのか?』(岡嶋裕史 著、光文社新書)書評。ChatGPTがすごくて危険なのは、たとえ話の中身がウソであっても演算によって「もっともらしい」会話ができてしまうところだ。
たとえば上記の「ここが違う」について解説するにあたり、まずは既存のチャットボットとの違いが明らかにされている。ご存知のとおり従来のボットは1回のやりとりで終わるものであり、ひとの前の発言を記憶したりはしない。
対してChatGPTは、記憶していた文脈に基づいてその後のやりとりを進めていく。それどころかこいつは、問いかけに対して文体や語調、語彙までを整えてくれる。既存のチャットボットでは考えられなかったことだ。だから、利用者は、あたかも会話をしているかのように自然な印象を抱くわけだ。 しかし、ChatGPTは特に指示がなくても、その文章に相応しい文体や語調を選択してくる。語彙力や感情、その分野特有の言い回しにまつわるパラメータを持っているということである(当然ではあるが、それは感情を持っていることを意味しない)。これらの相乗効果により、極めて人間らしい反応として仕上がっているのである。(32ページより) ひと昔前、旧来の翻訳サービスが戻してくる“日本語として破綻した素っ頓狂な文章”に戸惑った経験はどなたにもあるだろう。その際の失望感は決して小さくなかったはずだが、だからなおさら、会話のように自然な返答を投げかけてくるChatGPTに感動するのかもしれない。
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