米連邦準備制度理事会(FRB)のスタッフを含め、米国がリセッション(景気後退)を回避すると予測するエコノミストが増えている。ただし、誰もがそれを確信する時には2024年がかなり経過しているだろう。
半面、物価圧力に対して十分な行動を怠った場合は、インフレが再加速する可能性があり、一段と厳格な措置が後に求められることになる。米国の金融引き締めは既に40年ぶりのハイペースであり、その遅行効果で経済がリセッションに陥るリスクもある。
バークレイズ・キャピタルのシニアエコノミスト、ジョナサン・ミラー氏は「残念ながら、いずれのシナリオも少なくとも2四半期は明確にならないだろう。ただインフレ率が下がってきているため、米金融当局は今のところ時間稼ぎができている」と分析。「ソフトランディングの軌道が確実とは言い難いと認識することにおいて、米金融当局は市場よりもかなり先行しているようだ」と述べた。 元FRB副議長のリチャード・クラリダ氏は「両サイドのリスクがある」とした上で、「来春までには、かなり良い感触が得られるだろう」と話した。同氏は現在、パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)の世界経済アドバイザーを務める。
日本 最新ニュース, 日本 見出し
Similar News:他のニュース ソースから収集した、これに似たニュース記事を読むこともできます。
深刻な景気後退と「100bpの利下げ」は不可避-ダブルラインが警告ダブルライン・キャピタルのジェフリー・シャーマン副最高投資責任者(CIO)は、深刻な米リセッション(景気後退)に金融市場は備えるべきだと指摘。米連邦準備制度理事会(FRB)は1ポイントという劇的な利下げを余儀なくされると警告した。
続きを読む »
緩慢な米経済成長下でのドル安シナリオ理論、ウォール街で支持広がるドル相場に関する理論で知られるスティーブン・ジェン氏が判断する限り、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長率いる金融当局は、同国経済の深刻なリセッション(景気後退)を招くことなく、インフレ退治に成功を収めることになりそうだ。
続きを読む »
「逆イールドはリセッション前触れ」の発見者、米国で確率上昇と指摘米連邦準備制度は既に経済を失速させるのに十分な水準まで金利を引き上げたため、米国がリセッション(景気後退)に陥る確率は高まっていると、キャンベル・ハーベイ氏が指摘した。同氏はイールドカーブのリセッション指標としての役割についての研究で知られている。
続きを読む »
焦点:パウエル米FRB議長が正念場、インフレや銀行危機で集中砲火パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は2018年に就任して以来の数年間、新型コロナウイルスのパンデミック期などを通じて米経済をうまく導いてきた。しかし今は、根強いインフレやリセッション(景気後退)懸念、銀行監督などを巡り集中砲火を浴びており、どのようなFRB議長として歴史に名を残すかが決まる正念場を迎えている。
続きを読む »