欧州の複数の気候機関の研究者らは「初の」分析により、地球温暖化を引き起こす汚染を抑制するのに最も効果があった世界各国の政策を特定した。研究者らは過去20年間に41カ国で実施された1500件の気候政策の有効性を分析。学術誌サイエンスに22日、発表された。
(CNN) 気候汚染の大幅な削減を達成した単独の政策または組み合わせの政策による「成功事例」はわずか63件だった。研究者らは声明で、比較的件数が少ないことは「驚き」かもしれないが、この調査結果は効果的なものを見極めるための青写真になると述べた。 研究者らは、1998年から2022年の間に建築、電力、製造、輸送の部門で汚染が大幅に減少した国を見つけ出したうえで、これらの国が同時期に導入または強化した政策と照らし合わせた。減少率は平均19%だった。
この研究の筆頭筆者であるニコラス・コッホ氏は、石炭火力発電所の新設禁止や燃費の悪いガソリン車の禁止といった一般的な気候政策について「本当に驚くべき発見は、これらの政策手段を単独で使用した場合、大規模な排出削減が成功したことは一度もないということだ」と語った。 コッホ氏は、これらを実施すべきではないと言っているのではなく、税や価格インセンティブなどの他の対策も合わせて実施する必要があると話す。 政策立案者が段階的廃止計画をただ掲げるのではなく、ガソリン車の禁止に加えて燃料に対する気候税という追加措置も導入すれば、政策の信頼性が高まり、投資家や消費者の期待も変わるという。
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