海賊版サイトの取り締まりは今もなおいたちごっこが続いている。こうした市場環境で、漫画家や出版社といったコンテンツホルダーはどのように作品を守り、収益を確保できるだろうか。
日本の漫画市場は2010年以降のスマートフォンの普及、2015年以降の電子書籍の普及によって新たな収益源を確立しつつある。出版科学研究所の調査によると、日本のマンガ/コミックの市場規模は成長を続け、2021年に6000億円を超えた。によると、日米中ブラジルなど6カ国における海賊版の被害額は1兆9500億円~2兆2020億円、出版に限っても3952億円~8311億円と巨額だ。なお、海賊版の被害は今に始まった話ではない。コンテンツと称されるものが世に現れる時、必ず違法コピー・海賊版は発生するといってよい。海外に展開する放送番組や漫画の違法コピーの歴史は古く、昭和の時代から存在した。
インターネットや画像編集ソフトの普及や違法ファイル共有ソフトの出現により、2000年前後から海賊版へアクセスするハードルは大幅に下がった。その中でも漫画コンテンツは多くの人気作品が存在し、比較的ファイルサイズが小さく当時のPCのスペックでも取り扱いやすかったことから、特に狙われることになる。そうした時代から、携帯向け電子コミックサービスが生まれ、携帯電話からスマートフォンへの移行が進み、そしてスマートフォン向け電子コミックが普及し――と、20年の歳月をかけて、現在の漫画市場が形成されている。
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