スズキのコンパクトハッチバック「スイフト」がフルモデルチェンジ。メカニズムの目玉は新開発の1.2リッター3気筒エンジンだが、燃費性能が改善した一方で、パワーとトルクは先代モデルよりもちょっぴりダウンしている。果たしてドライブした印象は?
試乗車が新型スズキ・スイフトと聞いて喜んだが、トランスミッションがCVTと知って少し落胆。せっかくならマニュアルに乗りたいと思ったのだ。悪い癖である。スイフトはスポーティー、だからワインディングロードに持ち込んでキビキビ走りたい――なんだか短絡的で、パブロフの犬のようだ。
スズキとしては、こういう発想こそが困りものだったのだろう。スポーティーというのはもちろんほめ言葉なのだが、そこが強調されすぎると購買層が限られてしまう。スイフトはコンパクトカーというジャンルで「トヨタ・ヤリス」「ホンダ・フィット」「日産ノート」などの強力なライバルたちと戦わなければならないのだ。幅広いユーザーに向けてアピールすることが大切である。 自分も含め、スポーティースポーティーとなんとかの一つ覚えのように言い続けてきた自動車メディアも反省しなければならない。スイフトはグローバルに展開する戦略商品であり、累計販売約900万台を誇る基幹車種なのだ。スポーティーだけが取りえではない。プレス資料には「エネルギッシュ×軽やか 日常の移動を遊びに変える洗練されたスマートコンパクト」がコンセプトだと記されている。いい意味で“普通”であることを追求しているのだ。テーマは「脱スポーティー」である。
すでに試乗した人たちに印象を聞くと、誰もが称賛の言葉を発する。でも、どこがよかったのかを話してくれない。「普通にいい」と言うだけなのだ。加速がいいとかハンドリングがキビキビしているといった具体的な表現をしてくれなくて閉口した。なぜみんなボキャブラリーが乏しいのかといぶかしんだが、乗ってみたら分かった。普通にいいのである。
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