これまでになかった手法で新しい価値観を提示してきた各界の偉人たちの名言を日替わりで紹介。数多くの住宅の設計を手掛け、大学で長く建築教育に携わってきた “プロフェッサーアーキテクト”、坂本一成。建築家であり、優れた研究者である氏が問い続けてき…
これまでになかった手法で新しい価値観を提示してきた各界の偉人たちの名言を日替わりで紹介。数多くの住宅の設計を手掛け、大学で長く建築教育に携わってきた “プロフェッサーアーキテクト”、坂本一成。建築家であり、優れた研究者である氏が問い続けてきた、現代においての「住まう」こととは?人にとって家とは何なのか。そしてそもそも「住まう」とはどういうことなのか。あまりに身近過ぎて考えたこともないようなこの問いも、建築家にとっては建築を目指した瞬間から考察し続ける永遠のテーマである。中でもこの問いについて多くの論考を重ねているのが、建築を設計だけでなく“思考”の対象として探求し続けるプロフェッサーアーキテクト、坂本一成だろう。
その昔、家は自ら建てるものであり、「建てること」と「住むこと」は同義だった。建築家という存在が出現し、この2つの一致が失われてしまった現代だからこそ「住むことの意味」を問う必要があるのでは、と説くのだ。 「〈住まう場〉は肉体の物理的な場であるとともに、精神の抽象的な概念の場である。(中略)つまり住むことは文化の世界に属することであり、ゆえにそれを〈建てる〉ことは身体を成立させる場をつくるというだけでなく、人間が人間であり得る精神の場を成立させることになる」鑑賞するアートではなく、人が使うことによって初めて存在意義が確立される建築は、いうなれば人と「世界」を介在するものである。拙い表現を恐れず書くならば、一度建設したらおいそれとは壊せず、建てれば街の“景色”となってしまう巨大で寿命の長い代物であり、しかも建物単体でなく周囲の環境と合わせて相対的に評価されねばならない。これをいかにデザインすべきなのか。氏は40年をかけて自問自答する。一つ一つの論説を読み進むうち、「住まう」環境を作り続けてきた氏の作品には、タイトル通り多くの言葉と思考が内在することを改めて体感させられるのだ。
「建築の空間によって私たちを解放する自由を感じさせる場を得たいと考えてきたわけですが、それは決して主張の強い建築の空間でなく、一見分かりにくいほどの緻密な操作によって得られる場所的空間です。(中略)その場における空間あるいは形態は、単に身体を沿わせるだけでなく、精神をも沿わせます。このような沿うことによって人が枠づけられる場が、押し付けがましくなく、より柔らかく自由を感じさせる空間にならないだろうかと考えてきました」
日本 最新ニュース, 日本 見出し
Similar News:他のニュース ソースから収集した、これに似たニュース記事を読むこともできます。
「元気なあなたがむかつく」と言われても「生還した」と発信続ける 病と生きる フリーアナウンサー・笠井信輔さん⑤「ステージ4でしたが生き残りました」と言いづらい、という感覚もあるんですよね。それを「がんサバイバーズ・ギルト(がんから生還した人の罪悪感)」と呼んだりするそ…
続きを読む »
私たちは、いつも誰かを思い、お客さまのより良い明日の実現のために グループコーポレートメッセージ「思う 誰かを 今日も」を策定私たちは、いつも誰かを思い、お客さまのより良い明日の実現のために グループコーポレートメッセージ「思う 誰かを 今日も」を策定 小田急電鉄株式会社のプレスリリース
続きを読む »
毎月5億件に上る攻撃、Visaはどう対応? サイバーセキュリティに「数十億ドル」を費やすワケ:Payments DiveVisaのライアン・マクイナーニ氏(CEO)は、2024年3月4日の週の投資家会議において「私たちは、このエコシステムとネットワークを守るために戦っている」と述べた。Visaの今後の取り組みを確認してみよう。
続きを読む »
中国からロシアへ輸出急増 プーチンの戦争支える戦略物資?北京にあるアメリカ大使館。4月下旬、私たちは、習近平国家主席との会談を終えたブリンケン国務長官の記者会見に臨んでいた。そ…
続きを読む »
シュランバージェの名言「アイデアは…」【本と名言365】これまでになかった手法で、新しい価値観を提示してきた各界の偉人たちの名言を日替わりで紹介。ティファニーのデザインに大きな功績を残したジャン・ミッシェル・シュランバージェとはどのような人物だったのか。自然に影響を受けた彼の遺した言葉とともに、…
続きを読む »
本多静六の名言「では私の首を…」【本と名言365】これまでになかった手法で新しい価値観を提示してきた各界の偉人たちの名言を日替わりで紹介。いまから123年前、命を賭して1本の古木を守ろうとした本多静六の名言とは?
続きを読む »