ホンダと日産自動車による経営統合協議が浮上しました。両社はEVなどの技術開発で協業しており、統合による相乗効果を狙います。しかし、日産の業績悪化やその後の経営統合のハードルにより、協議の行方は予断を許さない状況です。
ホンダ と日産 自動車 による 経営統合 の動きが18日、浮上した。両社は8月に次世代の電気 自動車 (EV)などの技術開発の協業で合意しており、統合でより大きな相乗効果を発揮できないかを探る。ただ、販売低迷による日産の業績悪化で統合協議の行方は予断を許さない。 自動車 市場では、EVで攻勢をかける米テスラや中国の比亜迪(BYD)が急成長。特にプラグインハイブリッド車(PHV)でも強みを持つBYDは、10月の世界乗用車販売が前年同月比66%増の50万526台と初の50万台超えを記録するなど、巨大な中国市場での脱ガソリン車の動きを背景に、 ホンダ や日産を抜く年間400万台ペースの勢いをみせている。両社は、車載用の基本ソフト(OS)や人工知能(AI)も活用する高度な 自動運転 など、次世代車開発に不可欠な技術への巨額の投資を長期的に継続していくには「単独では難しい」( ホンダ 幹部)ため、協力による規模の拡大が欠かせないとの認識では一致している。
統合が実現すれば、世界3位の巨大自動車グループとして次世代車の競争を勝ち抜き、トヨタ自動車とともに日本の基幹産業である自動車産業の競争力向上に大きく貢献する期待も膨らむ。ただ、経営統合のハードルはかなり高い。日産は、米国と中国の2大市場での販売不振から2024年9月中間連結決算の純利益が前年同期比93・5%減と大幅に悪化。11月に9千人の人員削減と、生産能力を2割縮小する合理化の方針を打ち出すなど、投資余力と販売の両面で肝心の規模が揺らいでいる。 ホンダとの統合は、日産にとって足元の苦境を抜け出す「助け舟」となる可能性がある半面、経営の主導権を握られれば、技術陣の意欲の低下などで、先行き〝日産らしさ〟が失われかねない。持ち株会社の設立で、形としては事業会社の日産を維持できても、立場の弱い状況の統合協議では、実質的にホンダと対等の関係の統合が実現できない恐れがある。日産の大株主には仏自動車大手のルノーに加え、「物言う株主(アクティビスト)」とされる旧村上ファンド系のエフィッシモ・キャピタル・マネージメントの関連ファンドが名を連ねている。統合は、こうした一筋縄ではいかない株主の影響をホンダに招き入れることにもつながり、統合効果を発揮していく上で意思決定のスピードや事業戦略が思うように進まなくなる懸念がある。 また、日産は新型コロナウイルス禍の2020年に打ち出した構造改革「日産ネクスト」でも生産能力を20%削減し、規模の縮小が続いている。固定費削減などの合理化の繰り返しは人材流出も招いており、ホンダにとっては、統合に向けて中長期を見据えた日産の企業価値の判断が難しい。価値判断や統合のタイミングを誤れば、「どろ船」をつかむことになるかもしれない。
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