ＮＨＫ大河ドラマ「光る君へ」（日曜・後８時）で主人公の紫式部／まひろを好演している女優の吉高由里子がこのほど取材会を行い、「源氏物語」の本格執筆について振り返った。
１８日放送の第３１回で、藤原道長（柄本佑）の依頼に応じる形で「源氏物語」を書き始めたまひろ。２５日の第３２回では、中宮・彰子（見上愛）の女房として宮中で執筆をすることになり、住み慣れた家を離れて内裏に出仕する。「服装も（十二単に）変わりましたし、いる場所も、毎日見ている風景もガラッと変わったので、自分で用意せずとも第２章に押し出されたような感じがしました」と話す。
吉高は「こっちだって（『枕草子』に）負けないぐらいキレイなやつを仕込みましたよ」と笑わせつつ、そのシーンを回想。「何時間やってもいいぐらいでした。『終わっちゃうんだ…』みたいな気持ちにもなったし、『始まっちゃうんだ』っていう気持ちにもなりました」と忘れられない経験だったという。 宮中に出仕するため、家族にあいさつするシーン。幼少期から「おまえが男子（おのこ）であれば」と声をかけられてきた父・為時から「お前が女子（おなご）でよかった」と涙ながらに背中を押された。「物語とか文学に対して、まひろが一番自分を認めてもらいたい人がお父さんだったと思うんですよね。やっと生まれてきてよかったって思えた瞬間なんじゃないかな。そこにいていいんだっていう気持ちと、居場所をやっと見つけた、やっと名前をもらって生きていけるみたいな感じ。お父さんの一言で苦しかった今までが報われたんじゃないかなって感じで読んでいました」と胸がいっぱいになった。
第２７回でまひろはソウルメイトの道長と石山寺で再会。道長との娘・賢子を身ごもった。「石山寺の人がＸで『石山寺の逢瀬はしないでください』みたいなこと書かれてましたね。面白いなと思いました（笑い）」と反響に驚きつつ「まあ人間ですからね。そういうこともあるんじゃないかなって…。感性がむき出しに先行していた時代。それはそれで美しいんじゃないかなとも思います」
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