【NQNニューヨーク=稲場三奈】26日のニューヨーク外国為替市場で円相場は続落し、前日比1円20銭円安・ドル高の1ドル=160円80〜90銭で取引を終えた。米連邦準備理事会(FRB)が利下げを急がないとの見方から、日米の金融政策の方向性の違いを意識した円売り・ドル買いが広がった。米長期金利の上昇も円相場の重荷だった。一時は160円88銭と、1986年12月以来、およそ37年半ぶりの円安・ドル高水
準を付けた。
このところ、複数のFRB高官が利下げに急がない姿勢を示している。朝方にもボウマン理事が講演で、「まだ利下げをするのに適切な水準ではなく、いくつかのインフレ再燃リスクがみられる」と、従来の主張を繰り返した。FRBが9月に利下げ転換するとの見方がやや後退し、米長期金利は前日終値(4.25%)を上回る4.33%で終えた。は14日の金融政策決定会合で国債買い入れの減額開始を見送り、緩和的な金融環境が続くとみられている。財務省の神田真人財務官は26日、「急速な円安の進行に深刻な懸念を持っている」との認識を示した。最近の円安の動きは一方向だといい、日本政府・日銀による為替介入を巡っては「行き過ぎた動きには必要な対応を取っていく」と指摘した。市場では「警戒は過度に高くも低くもなく、大きなインパクトはなかった」(邦銀ディーラー)との声が聞かれ、円買いは進まなかった。
市場では日銀が7月会合で政策金利を引き上げるとの観測が広がっている。もっとも、「利上げ幅は小さい。いまの米株高が崩れるか、米利下げペースが加速するかしない限りは円安・ドル高の状態が続くだろう」(フォレックス・ライブのアダム・バトン氏)との受け止めがあった。円は対ユーロで反落し、前日比65銭の円安・ユーロ高の1ユーロ=171円65〜75銭で取引を終えた。一時は171円79銭と、1999年にユーロが単一通貨として成立してからの最安値を付けた。対ドルで円売りが増えたのにつれ、対ユーロでも円売りが強まった。 ユーロは対ドルで続落し、前日比0.0035ドルのユーロ安・ドル高の1ユーロ=1.0675〜85ドルで取引を終えた。米利下げまで時間がかかるとの見方や、米長期金利上昇を受け、ユーロが売られ、ドルが買われた。一時は1.0666ドルと、5月上旬以来のユーロ安・ドル高水準を付けた。
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