グーグルが「Gemini」を公開したのは23年12月。それからわずか2カ月で、そのアップグレード版である「Gemini Pro 1.5」が公開された。今後のAIの進化に不可欠な要素とは？ Google DeepMindのCEO、デミス・ハサビスに話を訊いた。
2023年の大半において、OpenAIをテック業界の頂点から引きずり下ろすことはほぼ不可能に見えた。同社は「ChatGPT」と呼ばれる驚くほど高性能かつおしゃべりで、時に非常識な言葉も繰り出すプログラムが巻き起こした期待とブームの大波に乗っていたのだ。 Google DeepMindの最高経営責任者（CEO）のデミス・ハサビスは最近、サム・アルトマン率いるOpenAIに対して少なくとも健全な競争をもたらす製品を公開している。OpenAIの話題のボットを動かしているモデルと同じくらい性能が高く、革新的なAIモデルを開発、展開したのだ。 アルファベットが人工知能（AI）に焦点を当てたふたつの部門を統合してGoogle DeepMindを23年4月に設立して以来、ハサビスはそこに所属する研究者と開発者を率いている。同社の目的はOpenAIの目覚ましい躍進および、アルファベットのドル箱である検索事業の脅威となりうるOpenAIとマイクロソフトとの協力関係に対抗することだ。...
5」を全面的に検証したわけではありませんが、その性能は前世代のアーキテクチャをもつ最大規模のモデルとほぼ同じです。このイノベーションを活用した超大規模なモデルを作成することもできます。そして当然のことながら、わたしたちはいまその開発に取り組んでいます。 AIモデルにさらなる進化をもたらす要素 ──この数年間は、AIモデルの訓練に使用する計算処理力とデータ量を増やすことで、技術が驚くほど進歩しました。サム・アルトマンは、さらに多くのAI用の半導体を用意するために、最大7兆ドル（約1,000兆円）を調達しようとしていると言われています。膨大な計算処理力が、人工汎用知能（AGI）の能力を解き放つ鍵なのでしょうか。 その金額は本当なのでしょうか？...
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