欧州中央銀行(ECB)の次回利下げがいつになるのか、12日に手がかりはほとんど得られなかった。ラガルド総裁ら政策委員らは景気悪化がどれほど急速に悪化し、それがインフレ見通しに及ぼす影響について、データを待つ姿勢だ。
予想通り中銀預金金利を0.25ポイント引き下げたECBは、金利の特定の道筋を約束することはないとあらためて表明した。ラガルド総裁は、金利の低下軌道は「極めて明らか」だと述べただけだった。動画:記者会見で話すラガルドECB総裁(12日、フランクフルト) 一方で、今年と来年のコアインフレ見通しは小幅に引き上げられた。ラガルド総裁が行動の見通しを示さなかったこととこの引き上げで、短期金融市場が織り込む10月の利下げ確率は低下した。
カルミニャックの投資委員会メンバー、ケビン・トゼ氏は「金融政策の道筋について約束することをラガルド氏は避けている。今年のインフレ見通しは上方に、成長見通しは下方向に修正された。(金融政策の方向が)近く明確になるとは考えていない」と述べた。ECB、10月利下げの可能性まだ閉ざしていないー関係者 ブルームバーグ・エコノミクス(BE)のユーロ圏担当シニアエコノミスト、デービッド・パウエル氏は、「政策委員会は10月の追加利下げを求める圧力に恐らく抵抗し、物価圧力に関してさらにデータが出てくる12月まで待つだろう」との見解を示した。 ラガルド氏は、労働コストの全体的な伸びは緩やかになっているものの、賃金上昇率は高く変動の大きい状態が続くだろうと警告。一方で景気回復は「幾つかの逆風に直面」し、リスクは引き続き下振れ方向に傾いていると語った。 BNYのシニアストラテジスト、ジェフリー・ユー氏は「見通しはますます、スタグフレーション的になりつつある」と指摘。「ドイツで発表される最近のデータを踏まえると、成長に対するリスクは明らかに下振れ方向だ」と述べた。Source: ECB
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