第101回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝=来年1月2、3日)の予選会(報知新聞社後援)は、19日に東京・立川市で行われる。午前9時35分に43校の選手(各校10~12人)がハーフマラソンを一斉
スタート、上位10人の合計タイムで争い、上位10校が本戦の出場権を獲得できる。秋の立川を勝ち抜いた先に、新春の箱根路が待っている。ずばり、トップ通過は日体大と予想する。前回の予選会は4位ながら10人目のゴールは最速。6年連続でシード権を逃し、良くも悪くも予選会に慣れている。基本戦術「集団走」の安定感は抜群だ。4年10人、3年4人とメンバー構成も盤石。分須(わけす)尊紀主将(4年)は「今年も10人目が一番速くゴールできるチームです」と力強く話す。大会最多、初出場からの77年連続出場がかかる。「記録を途絶えさせるわけにはいかない」(分須)。重圧を力に変える伝統校の強さを持っている。
立大は勢いがある。前々回に最長ブランクとなる55年ぶりの復活出場を果たし、本戦18位。前回は本戦14位に浮上。今季は63年ぶりのシード復活を目標に掲げる。実現すれば09年に43年ぶりにシード奪回した明大を超える。本戦出場とシード奪還の「ブランク復活2冠」を狙う。前回3区8位の馬場賢人(3年)は「今年の8月は約800キロを走りました。去年より100キロ多いです」と充実の表情で話す。立大に「速さ」を植え付けた上野裕一郎前監督(39)の後を受けて、今年4月に就任した駒大OBの高林祐介監督(37)は「強さ」を加えた。 前回本戦で優勝候補の一角に挙がりながら、13位に終わった中大は立川から巻き返しを図る。溜池一太(3年)と吉居駿恭(しゅんすけ、3年)の主力が登録メンバーから外れたが、選手層は厚い。岡田開成ら実力派のルーキー5人がメンバー入り。新戦力の勢いで大会最多の98回目の出場を目指す。以上の3校は突破がは明大、中央学院大、東海大と予想する。前回2位通過の明大は山本豪監督(51)が「昨年以上の練習ができています」と手応えを明かす。中央学院大は留学生と対等に戦えるエース吉田礼志(4年)の存在が心強い。東海大は主力の兵藤ジュダ(3年)と竹割真(3年)が外れたが、実力者の越陽汰(4年)の復調が明るい材料だ。東京国際大は1万メートル27分6秒88、ハーフマラソン59分32秒の日本学生記録を持つリチャード・エティーリ(2年)=ケニア=が昨年の予選会で転倒する不運があり、3秒差で本戦出場を逃した。エティーリが盤石ならタイムを大きく稼げる。昨年の経験者6人が残っていることもプラス材料だ。
注目は順大。本来ならボーダーラインのチームではないが、今年6月の全日本大学駅伝関東選考会で17位と大敗。4年ぶりの予選会で学生の経験者がいないことも不安材料だ。4年前の予選会でトップ通過に導いた長門俊介監督(40)の手腕に期待がかかる。大会史上45校目の初出場となる可能性を秘めるのが麗沢大と日本薬科大だ。18、19年に2年連続で次点敗退を喫した麗沢大は関東学生連合で箱根路を経験した鈴木康也、工藤大和が最上級生で迎える今回は絶好のチャンスだ。日本薬科大は前回、1年生が7人走り、19位と健闘。関東学院大を6度箱根路に導き、18年に就任した中田盛之監督(62)は「昨年より10分短縮できる。初出場を狙っています」と意気込む。
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