和牛、マグロ、メロンといった高級食材が値下がりしています。イベント自粛で婚礼や宴会などの需要が減ったためです。生産者や流通、小売事業者に大きな打撃です。新型コロナウイルス 新型肺炎 COVID19
「売上高は前年と比べて3割減った。中小事業者向けの貸付制度に頼ることも検討している」(都内の焼肉店店主)。「4人以上の会食のキャンセルが相次いでいる。本当にひどい状態だ」(高級すき焼き店オーナー)。肉を扱う外食店が頭を抱えている。 需要減が価格に顕著に表れたのが和牛だ。指標となる東京市場の2月の和牛卸値(A4、去勢)は1キロ2134円と前年同期に比べ14%安い。8カ月連続の前年割れで、5年4カ月ぶりの安値水準だ。昨春以降、和牛の卸値は緩やかな値下がりが続いていたが、値下がりに拍車がかかった。 和牛は高級部位の「ロース」や「ヒレ」を主に高級飲食店が取り扱い、比較的安い「モモ」などをスーパーが販売する。高額な和牛の消費を支えていた訪日客が大きく減ったのも値下がりの一因だ。9日からは中国と韓国からの入国が制限されており、需要が一段と減る可能性がある。和牛卸値の下落は生産者の収入減に直結する。神戸牛の生産者は「今回の騒動は10年に一度。BSE(牛海綿状脳症)問題並みのインパクトがある。急激な値下がりで、出荷しても赤字の農家は多い」と嘆く。 需要の減少は魚介類にも響いている。代表例はすしネタで人気がある高級な国産クロマグロだ。3月上旬時点の卸値は日によっては1キロ3千~4千円と例年の3分の1ほどの安値で取引される。「特に高級な大トロ部分が売れない」(豊洲の仲卸)マグロのほか、フグやノドグロなどの高級魚も同じ傾向。「訪日客の減少に加え、日本人の外出手控えが痛い。すしネタはほとんど値下がりした」(大手すしチェーン)打撃が大きいのは売価が高い国産マスクメロンのキャンセルだ。東京都中央卸売市場によると、3月第1週の静岡産「アールスメロン」の卸値は1キロ972円と前年同期に比べて4割安い。宴会や婚礼などで提供される例が多く「3月は書き入れ時。キャンセルも急で他で埋め合わせができない」と仲卸経営者は肩を落とす。大手航空会社が国際線などの就航便数を大幅に減らしたあおりで、機内食向けの販売も急減したという。 イチゴも安い。栃木産「とちおとめ」や佐賀産「さがほのか」は1パック(280グラム)326円と前年同期比1~2割安い。イチゴを販売する豊洲市場(東京・江東)の果実仲卸は「外食店からの注文は平均2~3割減った」と話す。飲食店や流通業者の先行きへの不安感は強い。焼肉店の店主は「3月は花見や送別会で一年で最も忙しい時期。この分では4月の年度初めも期待できない」と嘆く。.
「売上高は前年と比べて3割減った。中小事業者向けの貸付制度に頼ることも検討している」(都内の焼肉店店主)。「4人以上の会食のキャンセルが相次いでいる。本当にひどい状態だ」(高級すき焼き店オーナー)。肉を扱う外食店が頭を抱えている。 需要減が価格に顕著に表れたのが和牛だ。指標となる東京市場の2月の和牛卸値(A4、去勢)は1キロ2134円と前年同期に比べ14%安い。8カ月連続の前年割れで、5年4カ月ぶりの安値水準だ。昨春以降、和牛の卸値は緩やかな値下がりが続いていたが、値下がりに拍車がかかった。 和牛は高級部位の「ロース」や「ヒレ」を主に高級飲食店が取り扱い、比較的安い「モモ」などをスーパーが販売する。高額な和牛の消費を支えていた訪日客が大きく減ったのも値下がりの一因だ。9日からは中国と韓国からの入国が制限されており、需要が一段と減る可能性がある。和牛卸値の下落は生産者の収入減に直結する。神戸牛の生産者は「今回の騒動は10年に一度。BSE(牛海綿状脳症)問題並みのインパクトがある。急激な値下がりで、出荷しても赤字の農家は多い」と嘆く。 需要の減少は魚介類にも響いている。代表例はすしネタで人気がある高級な国産クロマグロだ。3月上旬時点の卸値は日によっては1キロ3千~4千円と例年の3分の1ほどの安値で取引される。「特に高級な大トロ部分が売れない」(豊洲の仲卸)マグロのほか、フグやノドグロなどの高級魚も同じ傾向。「訪日客の減少に加え、日本人の外出手控えが痛い。すしネタはほとんど値下がりした」(大手すしチェーン)打撃が大きいのは売価が高い国産マスクメロンのキャンセルだ。東京都中央卸売市場によると、3月第1週の静岡産「アールスメロン」の卸値は1キロ972円と前年同期に比べて4割安い。宴会や婚礼などで提供される例が多く「3月は書き入れ時。キャンセルも急で他で埋め合わせができない」と仲卸経営者は肩を落とす。大手航空会社が国際線などの就航便数を大幅に減らしたあおりで、機内食向けの販売も急減したという。 イチゴも安い。栃木産「とちおとめ」や佐賀産「さがほのか」は1パック(280グラム)326円と前年同期比1~2割安い。イチゴを販売する豊洲市場(東京・江東)の果実仲卸は「外食店からの注文は平均2~3割減った」と話す。飲食店や流通業者の先行きへの不安感は強い。焼肉店の店主は「3月は花見や送別会で一年で最も忙しい時期。この分では4月の年度初めも期待できない」と嘆く。



