蚊は、致死量に届かない殺虫剤にたった一度さらされただけで学習し、殺虫剤を避けるようになる─ →蚊が殺虫剤への接触で危険を学習し、回避することが明らかに
この研究では、マラリアなどを防ぐために蚊と戦うなかで見落とされていた問題が浮かび上がったかたちだ。マラリアは、マラリア原虫をもった蚊に刺されることで感染する病気だが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による医療体制の混乱で、感染者や重症者が増加している。
研究チームは、熱帯地域と亜熱帯地域でよく見られる2種類の蚊について調査した。ひとつは「ネッタイイエカ」という、鳥マラリアやジカウイルス、ウエストナイルウイルスを広める蚊。もうひとつは「ネッタイシマカ」という、デング熱や黄熱を広める蚊だ。実験では、殺虫剤を付着させたネットを用意し、その上をネッタイシマカに飛ばせ、吸血できる機会を与えた。その結果、殺虫剤を避けるよう条件付けられた蚊は、条件付けられていない蚊と比べて、生存確率が3倍に上がった。しかし、この研究に参加した、英キール大学応用昆虫学・寄生虫学センターのディレクター、フレデリック・トリペ(Frédéric...
蚊は、多くの病気や寄生虫を拡散させる原因で、なかでもマラリアが知られている。世界保健機関(WHO)によると、2020年にはマラリア感染者が世界全体で2億4100万人に上った。感染は世界各地で起きているが、最も蔓延して多くの死亡者を出しているのがサハラ以南アフリカだ。 2020年の全世界感染者の95%、死者の96%が同地域で占められていると、WHOは伝えている。サハラ以南アフリカにおける死亡者のおよそ80%は5歳未満の子どもだった。WHOは2021年10月、マラリア予防ワクチンとしては初めて、英製薬大手グラクソ・スミスクラインが開発したワクチンを承認した。 WHOの発表では、2020年にマラリアに感染して死亡した人は、世界全体で62万7000人に上った。前年より6万9000人増え、そのうちの約4万7000人は、新型コロナウイルス感染症のパンデミック中に医療体制が混乱したことと関連しているという。
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