イングランド銀行(英中央銀行)金融政策委員会(MPC)のハスケル委員は、「タイトで損なわれた」労働市場がインフレを高止まりさせると警告し、来月の政策決定会合で16年ぶりの高水準にある金利の据え置きに賛成する意向を示唆した。
ハスケル氏は8末末で金融政策委員会(MPC)の任期を終える。同氏は8日に中銀が公表したスピーチで、インフレに関する「心強い兆候」があるが、利下げを支持する前に、基調的物価上昇圧力が後退していることを示すより多くの証拠が必要だと述べた。
「労働市場のタイトで損なわれた状態が続いていることから、インフレ率はかなり長い間、目標を上回って推移するだろう。基調的なインフレ圧力が沈静化しそれが持続するという確証が得られるまで、金利を据え置きたい」と語った。Note: Harmonised Index of Consumer Prices for euro area. UK CPI is produced on a consistent basis. 8月1日に開催される次回会合ではタカ派が劣勢に立たされる可能性がある。前回会合の議事要旨は政策緩和を見送る決定が「微妙なバランス」に立つものだったとしており、より多くのメンバーが利下げを検討していることがうかがわれる。Average weekly earnings annual growth rates, regular pay ハスケル氏は、労働市場が「損なわれている」ため、中銀はインフレ率を2%目標に維持するために「そうでない場合よりも高い金利を設定する必要がある」と論じた。インフレ率は中銀の目標まで低下しているものの、今年後半には上昇に転じると予想されており、賃金上昇率は6%と安心できない高さだ。
ハスケル氏は、適切な労働者で求人枠を埋める「マッチングプロセス」と呼ばれる仕組みが損なわれたことから、「金利設定に対してより『タカ派的』な見通しを持つ」必要があると述べた。また、4月に最低賃金が10%引き上げられたことが、より一般的な賃金設定に影響を及ぼしている可能性も指摘した。
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