英国のタイトな労働市場が賃金と物価のスパイラル的上昇を後押ししていると、イングランド銀行（英中央銀行）の金融政策委員会（ＭＰＣ）メンバー２人が指摘した。このうち１人は、インフレ圧力が収まるには失業率が６％に上昇する必要があるかもしれないと示唆した。
ＭＰＣのハスケル委員は、求人に見合う必要な技術を持った労働者の欠如や英経済の開放性低下を挙げ、自然失業率は６％にまで急上昇した公算が大きいと述べた。チーフエコノミストのヒュー・ピル氏は、こうした圧力により英中銀の引き締めがインフレに及ぼす効果が薄れているとの認識を示した。
ハスケル、ピル氏の発言は英中銀が追加利上げの方向に傾いていることを浮き彫りにする。来年半ば以降の利下げを見込む市場の動きとは好対照を成している。両氏はいずれも労働市場の圧力に言及し、英中銀が当面インフレへの警戒を続けなければならないと論じた。Scenario would see unemployment rise by 600,000 to 2.1 million 失業率が６％に上昇すれば、現水準に比べて失業者は50万人増え、世界金融危機後としては2014年以来の高水準に達することを意味する。26年までに5.1％に達するとみている英中銀の予測水準も上回る。直近の失業率は4.
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