Pykaは1月30日、ペリカンと呼ばれる自動操縦のプロペラ式電動航空機の貨物輸送バージョン「ペリカン・カーゴ」を発表した。 →自動操縦の電動プロペラ機で「物流革命」起こすPykaの挑戦
起業家のマイケル・ノルシア(Michael Norcia)は、もともと貨物用の航空機を作るつもりはなかったと語る。彼が2017年に「Pyka(パイカ)」を立ち上げたときの長期的プランは、多くの航空スタートアップと同様に、ゼロエミッションの自動操縦の旅客機を作ることで、そこへの足がかりとしてまず、農薬散布のための電動航空機を作ろう考えていた。しかし、2021年にコスタリカのバナナ畑での農薬散布に成功すると、大型の貨物運搬用ドローンを探していた企業からのアプローチが始まったという。「彼らは何度も私たちのところに来て、『あなたの会社の技術は誰よりも進んでいる。これを改造して貨物機をつくれないか?』と言ってきたのだ」
Pykaは1月30日、ペリカンと呼ばれる自動操縦のプロペラ式電動航空機の貨物輸送バージョン「ペリカン・カーゴ」を発表した。この飛行機は約180キロの荷物を満載して約240キロを飛行可能で、機首から腹部にかけての荷物スペースにソフトシェル付きのEコマース用トートバッグを5つ搭載可能という。Pykaの顧客企業のSkyportsは2023年後半に始動する英国での輸送サービスにペリカン・カーゴを使用する予定という。 オークランドに拠点を置くPykaは、Skyportsとその他2社の顧客から80機のペリカン・カーゴの受注を獲得済みで、カリブ海でこの飛行機を使いたいと考えている顧客も居るという。同社によると、この電動航空機は、エネルギー費用とメンテナンス費用が低いため、飛行コストは1時間あたり15ドル程度という。また、わずか150メートル程度の草地や舗装されていない土の滑走路があれば離着陸可能で、生活必需品の輸送を船や地上輸送に頼っている離島や過疎地での利用にも適している。
「初期の段階では、人里離れた地域をターゲットにすることが、規制当局を説得する上での正しい戦略だ」と、現在30歳のノルシアは話す。ペリカン・カーゴがもっと人口の多い地域でも使えるほど安全だと当局に納得してもらうことが、最初の第一歩なのだ。 自動操縦の電気飛行機でまず貨物輸送に成功した者が、旅客市場でも勝者になる可能性が高いとノルシアは考えている。「貨物輸送で膨大な飛行時間を積み重ねた後、ヒトを運ぶ輸送に移行するのはとても論理的な流れだ」と彼は説明した。
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