米国務長官とベトナム外相が電話会談し、貿易赤字の解消と中国による海洋進出に対する懸念について協議しました。トランプ政権発足後初の両国外交トップの会談は、両国間の安全保障協力と経済連携の強化を図るための重要な枠組みを築くことを目指しています。
米国務長官 アントニー・ブリンケンは24日、 ベトナム のブイ・タイン・ソン副首相兼外相と電話会談を行い、 貿易不均衡 の解消に向けた取り組みに促すとともに、中国による海洋進出などに関する共通の懸念について協議しました。
両国外交トップによる会談は、トランプ政権発足後初となり、ブリンケン氏はベトナムとの経済協力関係を評価する一方、2024年1月～11月の対ベトナム米貿易赤字が1100億ドルを超えた現状を指摘し、貿易不均衡の軽減に向けたベトナム側の対策を要請しました。また、南シナ海における中国の軍事力強化や領土主張などの懸念についても議論が及び、両国は中国の行動に対する共通認識を確認しました。ベトナムは米国にとって重要な安全保障パートナーであり、アップル、グーグル、ナイキ、インテルといった多国籍企業の拠点が置かれています。しかし、トランプ政権下の関税政策の影響を受けて、輸出に依存するベトナムにとって貿易赤字の拡大は大きなリスクとなっています。ブリンケン氏は、この問題に対する真剣な対応をベトナム側に求めた上で、両国間の安全保障協力強化や経済連携の深化に向けた議論を今後も継続していくことを強調しました
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