第１０６回全国高校野球選手権大会第１１日第１試合（１７日、智弁学園６−３小松大谷、甲子園）初の全国制覇を目指す智弁学園（奈良）が小松大谷（石川）を破り、３年ぶり...
昨年は同じ８月１７日に花巻東（岩手）に敗れ、過去の戦績は３勝９敗。智弁学園・小坂監督が「ヤマ」と表現した〝鬼門〟の３回戦を突破し、３年ぶりの準々決勝進出を決めた。知花主将が胸を張った。７回を１２９球で６安打２失点、１２奪三振と力投したエース田近に代わり２番手・巴田が登板。２四死球で１死一、二塁のピンチを招くと、３番手・北村にスイッチした。四球を与えるなど２死満塁とすると、４番手・田中がマウンドへ。山崎を捕邪飛に打ち取り、無失点で切り抜けて流れを渡さなかった。
１回戦の岐阜城北戦に続いて試合を締めた２年生右腕の田中は「田近さん１人では勝てない。自分も含めて投手陣がしっかりしないと」と力を込めた。〝鬼継投〟で零封リレーの小坂監督は「八回に１点でも取られていたら、九回にも失点する感じだった」と胸をなでおろした。 優勝候補と目された大阪桐蔭、今春の選抜大会王者の健大高崎（群馬）など強敵が集まったブロックを勝ち上がり、８強入り。指揮官は「『死のブロック』を勝てた。自信にしたい」と、一戦ごとにたくましさが増すナインをたたえた。 １９日の準々決勝の相手は２戦連続完封勝ちと好調で、今春の近畿大会覇者の京都国際。知花主将は「どこが相手でも向かっていく気持ちを出すだけ」と仲間の思いを代弁した。鬼のように鮮やかな赤のユニホームで躍動する智弁学園ナインが、深紅の大優勝旗をチーム一丸でたぐり寄せる。（月僧正弥）
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