生成AI(人工知能)による「フェイク(うそ)ニュース」を見破るため、電機大手などが技術開発を急いでいる。AI自身がつくり出す偽情報「ハルシネーション(幻覚)」も社会問題化。世界的に法規制の流れが強まる中、急速な普及で表面化する課題の解決に力を入れている。
日立製作所はこのほど、生成AIが作成した文章かどうかを見分ける技術を開発した。複数の類義語の中から、AIの使用が判別できる単語を、お札の偽造防止技術になぞらえた「透かし」として設定。この単語が多用されていれば、AIによる「透かし入り」の文章と見なす仕組み。
「透かし」を多重に設定することで判別の精度を高める。プログラミング言語を含め、さまざまな言語にも対応可能だ。こうした「電子透かし」技術は、画像や動画でも開発・導入が進んでおり、先端AIイノベーションセンタの永塚光一氏は「各国で法規制が急速に進んでいる。生成元を示す技術の開発は加速しそうだ」と話す。 富士通が開発したのは、生成AIの回答の根拠を抽出・検証し、矛盾点を提示する技術。例えば、道を渡ろうとする人の画像から、AIが道路交通法違反を見つけ、それが間違っている可能性がある場合、矛盾点を示しながら「ハルシネーションが疑われます」などと指摘する。
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