桂ざこばさん、師匠・米朝さん思い出話でボロボロ号泣 元担当記者が悼む

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桂ざこばさん、師匠・米朝さん思い出話でボロボロ号泣 元担当記者が悼む
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上方の人気落語家・桂ざこば(本名・関口弘=せきぐち・ひろむ)さんが12日午前3時14分、ぜん息のため、自宅で亡くなった。76歳だった。所属する米朝事務所がこの日、発表した。歯に衣着せぬ本音トークでタ

上方の人気落語家・桂ざこば(本名・関口弘=せきぐち・ひろむ)さんが12日午前3時14分、ぜん息のため、自宅で亡くなった。76歳だった。所属する米朝事務所がこの日、発表した。歯に衣着せぬ本音トークでタレントとしても活躍したが、2017年には脳こうそくで倒れ、21年暮れからは持病のぜん息と慢性閉塞性肺疾患(COPD)を併発。入退院を繰り返しながら、近年は月4度ほど高座を務めていた。本紙で2009~16年上方演芸担当の中村卓記者が故人を悼んだ。 ざこばさんの自宅を、一度だけ訪ねたことがある。2011年の秋。次女のタレント・関口まいが、2年半ほど連れ添った落語家と離婚したと報じられた。私が訪れたのはその確認作業、いわゆる「裏取り」のため。それまでに会見などで取材する機会はあったが、顔を認識されている関係ではなかった。家族は外出中で、ざこばさんは自宅に一人きり。「何しに来はったん」。突然の訪問に多少不愉快そうではあったが、私をリビングへと招き入れてくれた。 娘の離婚はもちろん耳に入っていただろう。おめでたい話でもないのにマスコミに突撃されて、気分がいいはずはない。それでも玄関を通したのは、正面から取材しようとする姿勢を認めてくれたからではなかったか。「娘も相手も、もう大人やからね。よう知りませんねん」。確たる裏付けの言葉はもらえなかったが、粘る記者を追い返すそぶりは一瞬もなかった。赤裸々な物言いをいとわず、ぶっきらぼう。とっつきにくい人物だと感じていたが、一気に印象が変わった。 翌年、芸歴50周年にあたってインタビューした際には、そんな私の前で感情をさらけ出した。大好きな師匠、桂米朝さんについて話が及んだ時だ。上方落語界の巨星とたたえられた米朝さんも、脳こうそくなどを患ってからの晩年は高座がままならなくなっていた。「舞台の上で、登場人物の名前を忘れてしもてね…。あ~、ちゃあちゃん(米朝さんの愛称)もついに、こんな時が来てしもたかと思うたら、ボロボロ泣けてきて…」。そう振り返りながら、まさにその時、ざこばさんは声を上げて泣いた。 口は悪いが、言葉には全く濁りがなく、心は本当に温かい。裏表のない人柄が、私も大好きだった。「僕の体、肉から心臓からすべて、ちゃあちゃんと兄ちゃん(99年に他界した桂枝雀さん)に、こしらえてもろうてます」。濃密な人間関係を好んだざこばさんが、とりわけ感謝していたのが、師匠と兄弟子の枝雀さん。突然すぎる旅立ちだが、2人との再会だけはうれしく思っているはずだ。(中村 卓).

上方の人気落語家・桂ざこば(本名・関口弘=せきぐち・ひろむ)さんが12日午前3時14分、ぜん息のため、自宅で亡くなった。76歳だった。所属する米朝事務所がこの日、発表した。歯に衣着せぬ本音トークでタレントとしても活躍したが、2017年には脳こうそくで倒れ、21年暮れからは持病のぜん息と慢性閉塞性肺疾患(COPD)を併発。入退院を繰り返しながら、近年は月4度ほど高座を務めていた。本紙で2009~16年上方演芸担当の中村卓記者が故人を悼んだ。 ざこばさんの自宅を、一度だけ訪ねたことがある。2011年の秋。次女のタレント・関口まいが、2年半ほど連れ添った落語家と離婚したと報じられた。私が訪れたのはその確認作業、いわゆる「裏取り」のため。それまでに会見などで取材する機会はあったが、顔を認識されている関係ではなかった。家族は外出中で、ざこばさんは自宅に一人きり。「何しに来はったん」。突然の訪問に多少不愉快そうではあったが、私をリビングへと招き入れてくれた。 娘の離婚はもちろん耳に入っていただろう。おめでたい話でもないのにマスコミに突撃されて、気分がいいはずはない。それでも玄関を通したのは、正面から取材しようとする姿勢を認めてくれたからではなかったか。「娘も相手も、もう大人やからね。よう知りませんねん」。確たる裏付けの言葉はもらえなかったが、粘る記者を追い返すそぶりは一瞬もなかった。赤裸々な物言いをいとわず、ぶっきらぼう。とっつきにくい人物だと感じていたが、一気に印象が変わった。 翌年、芸歴50周年にあたってインタビューした際には、そんな私の前で感情をさらけ出した。大好きな師匠、桂米朝さんについて話が及んだ時だ。上方落語界の巨星とたたえられた米朝さんも、脳こうそくなどを患ってからの晩年は高座がままならなくなっていた。「舞台の上で、登場人物の名前を忘れてしもてね…。あ~、ちゃあちゃん(米朝さんの愛称)もついに、こんな時が来てしもたかと思うたら、ボロボロ泣けてきて…」。そう振り返りながら、まさにその時、ざこばさんは声を上げて泣いた。 口は悪いが、言葉には全く濁りがなく、心は本当に温かい。裏表のない人柄が、私も大好きだった。「僕の体、肉から心臓からすべて、ちゃあちゃんと兄ちゃん(99年に他界した桂枝雀さん)に、こしらえてもろうてます」。濃密な人間関係を好んだざこばさんが、とりわけ感謝していたのが、師匠と兄弟子の枝雀さん。突然すぎる旅立ちだが、2人との再会だけはうれしく思っているはずだ。(中村 卓)

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