先日登場した、新型クラウンクロスオーバー。セダンとSUVが融合した高級クロスオーバーといえば、日産「スカイラインクロスオーバー」が思い出される。期待されつつも日本市場では受け入れられなかった同車だが、いま登場させれば成功できるのだろうか?
J50型スカイラインクロスオーバーはもともと、日産の北米向け高級車チャンネル「インフィニティ」のクロスオーバーSUV「EX35」として、2007年に誕生したモデルだ。プラットフォームやサスペンションといったコンポーネンツの多くは、G35(日本名:V36型スカイライン)と極力共用していたが、内外装パーツはほぼ専用設計。3.7LのV6エンジンと当時としては多段の7速AT、駆動方式はFRもしくは4WDを組み合わせ、「G35のハンドリングと乗り心地の良さを持つ小型プレミアムクロスオーバーSUV」と位置づけられていた。
EXのターゲットユーザーは、北米の小金持ちの奥様(旦那様はM45などの大型セダンを想定)。そのため、プレミアムを強調した路線となっており、素材にこだわったインテリアの質感が非常によかった。また、見た目だけでなく、走りも一級品。日本へ「スカイラインクロスオーバー」として導入された当時も、スカイライン譲りの走行性能は、評論家や自動車メディアの間で、非常に評価が高かった。しかしながら、SUVという割には後席や荷室が狭いこと(日本市場は、乗る機会が少ないのに、後席の居住性を求める傾向がある)、燃費の悪い3.5Lエンジン仕様しか導入がなかったこと、2WDが420万~472.5万円、4WDが447.3万~499.8万円と非常に高額であったことなどがネックとなり、販売はほとんど盛り上がらず、2016年、国内販売は終了に。もし、中国で出していた2.
次期型スカイラインについて、筆者は「電動AWD」になるという路線が濃厚だと考えている。バッテリーEVではなく、あくまでエンジンを持つ「e-POWER」シリーズになる、という予測だ。ボディタイプは、セダンタイプとクロスオーバーSUVタイプの両方が用意され、トップグレードには、2ドアのスポーツタイプ、つまり「スカイラインGT-R」が復活するのでは、と予測している。価格次第ではあるが、かなり面白いことになるのではないだろうか。 日産としても、J50型スカイラインクロスオーバーでの失敗は、苦い経験であり、繰り返してこないはず。今度こそヒットさせるため、クラウンクロスオーバーの動向にも注目しているであろう。日産の星野朝子副社長の「スカイラインは諦めません」という言葉と、勢いを取り戻しつつあるいまの日産に、期待している。
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