日本とカリフォルニアの三つ星レストラン「レフェルヴェソンス」、「シングル・スレッドン」の両シェフに、未来の「食」についてのメッセージを聞いた─ →日米トップシェフに学ぶ、今、地球と人間の健康に必要なこと
日本の入国規制が緩和され、やっと海外の方を迎えられるようになった5月末。日本を代表するミシュラン三つ星フレンチの一つ、「レフェルヴェソンス」にて、同じくカリフォルニアで三つ星を獲得している「シングル・スレッド」とのコラボディナーが開催された。そんな予約困難な状況の中、幸運にも当選したカスタマーを驚かせたのは、穴子と出汁をメインディッシュに据えた特別なコース料理だった。今回は両レストランのシェフ、生江氏とカイル氏に、その料理を通して伝えたかった、“未来の食”へのメッセージについて聞いた。生江氏はそう問うと、次のように続けた。「地球の限界を指し示す概念で、そこで定義された限界点を超えると、人々の生活が脅かされるとされてます。今回のコース料理は、それを強く意識したもの。島国を囲む海の恵みをプラントベースのメニューに取り込み、地球環境や社会、人々の健康にもやさしいメニューに仕上げました」
プラネタリー・バウンダリーは、9つの項目について、各々の限界点を示している。中でも、気候変動、生物多様性の喪失、生物地球化学的循環の3つについては、既に限界点を超えているという。だからこそ昨今、世界全体で地球の持続可能性についての議論や活動が活発化しているというわけだ。9つの項目の中で、食に関わる項目は、生物地球化学的循環。これは窒素やリンの循環であり、主に食糧を作るために使用される肥料や家畜の排泄物などに含まれる。 窒素やリンが有効利用され、食料の生産性が向上し、安定的に食料を供給できるようになった一方で、土地の栄養がやせ細り、それら成分が海に流れ出すことで海洋汚染が広がり、地球の持続可能性が脅かされている。つまり“食”についてさまざまな改善を行わないと、地球が立ち行かなくなるということだ。では一体どのようなことに目を向ければ良いのだろうか。
日本 最新ニュース, 日本 見出し
Similar News:他のニュース ソースから収集した、これに似たニュース記事を読むこともできます。
医師に教わるサウナの科学 室内の場所別温度と「どこに座るか？」 | Forbes JAPAN（フォーブス ジャパン）今、日本では空前のサウナブームが起きている。芸能人や著名な経営者にも「サウナ好き」を公言する方が増え、また身近なビジネスパーソンで、精力的に仕事をこなすトップエリートと呼ばれる男女がこぞってサウナに通っている。なぜ、仕事ができる人は、サウナ
続きを読む »
13歳でプログラミング賞多数 作品への熱量が持続する理由 | Forbes JAPAN（フォーブス ジャパン）ブロックを積み上げて建築物などを作り空間を設計するゲーム「Minecraft（マインクラフト）」。学校現場にもプログラミング学習ツールとして提供されており、作品を競い合うマインクラフトカップも行われている。その全国大会で2020年に大賞を受
続きを読む »
人生100年時代の近視治療 ここまで進歩した眼内コンタクトレンズ「ICL」 | Forbes JAPAN（フォーブス ジャパン）眼内にコンタクトレンズを埋め込むことで実現する近視治療、それが「ICL」だ。気になる安全性について、ICLのサージャン(執刀医)である医療法人先進会先進会眼科理事長・岡義隆と、中京眼科視覚研究所所長・市川一夫が対話した。[Promotion]
続きを読む »
新しい市場創造の鍵！ 社会を動かす「ルールメイキング」の本質とは | Forbes JAPAN（フォーブス ジャパン）発売中のForbes JAPAN 2022年8月号では、日本に必要な新しい市場創造の手段として「ルールメイキング」を特集。技術革新や生産性向上ではない、もうひとつの経済社会を前進させる方法として、なぜいま、ルールづくりによる市場創出に目を向
続きを読む »