日本では、非正規雇用の拡大により所得格差が増大している。特に、障害者支援事業所でも同じような状況が見られ、タミオさん(仮名、52歳)は、事業所が閉鎖され、B型事業所への移転を求められた。
現代の日本は、 非正規雇用 の拡大により、 所得格差 が急速に広がっている。そこにあるのは、いったん貧困のワナに陥ると抜け出すことが困難な「貧困強制社会」である。本連載では「ボクらの貧困」、つまり男性の貧困の個別ケースにフォーカスしてリポートしていく。
もしも入社した会社を4カ月で解雇、そのうえ待遇が下がる関連会社に転職するよう迫られたら――。だれもが理不尽だと思うのではないか。それは、障害のある人がサポートを受けながら働く就労継続支援A型事業所でも同じことだ。関西の地方都市にあるA型事業所で働いていたタミオさん(仮名、52歳)は9月上旬、突然事業所を閉鎖することが決まったと告げられた。併せて12月に新たにオープンする同B型事業所に移ることに同意する書面へのサインを求められたという。その日、タミオさんら利用者は1人ずつ別室に呼ばれて説明を受けたという。説明したのはなぜかB型事業所を新規開設するという株式会社の社長。手渡された書面には、閉鎖の理由については何も書かれておらず、「B型事業所として新たにスタート」「B型事業所では皆さまのニーズに合わせた柔軟な働き方が可能」など聞こえのよい言葉が並んでいた。しかし、タミオさんの心中は穏やかではなかった。
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