柔道のパリ五輪男子日本代表が8日、東京・北区の味の素ナショナルトレーニングセンターで強化合宿を公開した。100キロ超級の斉藤立(たつる)=国士舘大=はこの日が22歳の誕生日。チームメートらに祝福され
、「オリンピック優勝」と22歳の誓いを立てた。初代表となるパリでは、父で95キロ超級2連覇の故・仁氏(享年54)に続き、日本柔道界初の親子2代での五輪制覇を目指す。
192センチ、165キロの大きな体が幸せな空気に包まれた。稽古終了後に斉藤は、鈴木桂治監督(43)から「この中で誕生日の人」と促されて前へ出た。選手やスタッフから祝福の拍手を浴び、報道陣にはサプライズでケーキを贈られた。「幸せもんだぁ」と感激し、自らバースデーソングを熱唱。強化選手がズラリと並ぶ前で、22歳の抱負を「オリンピック優勝です」と今夏へ力強く宣言した。 22年世界選手権2位などの実績が評価され、昨夏に初代表に決まった。ただ、昨年は個人戦の優勝が一度もなく、12月のGS東京大会では痛めていた右太ももの状態が悪化。年末までリハビリを続けるどん底の日々を送った。だが、その苦い思いは、五輪イヤーの幕開けとともに捨て去った。「悪いことや雑念は全部、2023年に置いていこう。気持ちを切り替えて、2024年から再スタート」と明かした。
心機一転は精神面だけではない。今春の国士舘大卒業に合わせて退寮準備をしていた1月下旬、身の回りの断捨離を敢行。誤ってパスポートまで捨ててしまい、海外合宿でフランスへの渡航前日に慌てて取り直すハプニングもあったが、悔しい結果が続いた国際大会への渡航記録には「今はもう灰となって、空に舞ってます」とすっきり別れを告げた。 父・仁氏は23歳で1984年ロサンゼルス五輪を制し、88年ソウル五輪で連覇を成し遂げた。父よりも1年早く立つ夢舞台。「五輪で優勝するかしないかで、今後の人生は大きく変わっていく。お父さんや家族のつながりもあるので、必ず優勝する。全て出し切る」と闘志を燃やした。期待も背負って、今夏のパリに照準を合わせる。(林 直史)
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