児童の性的虐待については、「めったに起こらないこと」「親の目が届かない場所で起きること」「見知らぬ不審者がやること」といった認識を持っている人も多いはず。しかし、アメリカのニューハンプシャー大学児童犯罪研究センターの客員研究員を務めるメリッサ・ブライト氏は、四半世紀にわたり家庭内暴力や性的虐待を含む児童虐待について調査したところ、自分を含め多くの人々が子どもを守る上で「時代遅れの戦略」を取っていることに気付いたとのこと。そこでブライト氏が、児童の性的虐待に関するどのような認識が間違いなのか、一体どのように子どもたちを守ればいいのかについて解説しています。
子どもと性的虐待について直接的な会話を避けたいがために、「悪い触られ方をしたらその場から逃げて私に報告して」と伝える人もいるかもしれません。しかし、性的虐待に該当する接触は必ずしも「悪い触り方」「嫌な触り方」ではなく、子どもは身体的に快感を覚えているケースもあれば、加害者が「愛のある接触」だと子どもに信じ込ませているケースもあります。
そのため、親は子どもに対して「どこに触られたらOKで、どこに触られたらNGなのか」を明確にするべきだとブライト氏は主張しています。具体的には、「頭」「肩」「陰茎」「膣」など、体のすべての部位を明確に識別して教える必要があるとのことです。親から積極的に体の部位についてオープンに話し合うことで、子どもが性被害を受けた際に言葉を濁したり、具体的な言及を避けたりするのを防ぐことにもつながります。「家族からのハグは良いもので、知らない人からのハグは悪いもの」という教え方も間違っており、家族からのハグを子どもが拒否できないのであれば、子どもに「自身の体に自律性がない」という認識を持たせる一因になります。そのため、ブライト氏は自分の息子が他の家族や親戚にハグを求められた時にためらっているようなら、間に割って入って子どもの肩を持ち、身体的な接触は必須ではないと伝えるように心がけています。
ブライト氏は、「この子は少しパーソナルスペースが広いので、誰がいつ自分に触れるのかは自分で決めていいんだと教えているところなんです。その代わり、あの子は愛情を示すためにハイタッチをするのが好きなんですよ」といった風に、柔らかい伝え方で相手に注意を促すそうです。また、家族間で「ハグをしてくれなきゃ悲しい」といった風に、罪悪感をかき立てるフレーズを使うのも避けているとのこと。
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