北極公海に魚の管理ルール策定へ 海氷減少で高級魚の漁場発生も―第2部「蒼い北極」(4)・〔66°33′N 北極が教えるみらい〕

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北極公海に魚の管理ルール策定へ 海氷減少で高級魚の漁場発生も―第2部「蒼い北極」(4)・〔66°33′N 北極が教えるみらい〕
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地球温暖化による北極海の海氷減少により、これまで氷に閉ざされていた海域に変化が表れつつある。海氷が溶けて魚が生息し得る海域が拡大しているとみられ、北極公海の沿岸国や漁業関係国らが加盟する協定で、資源調査や漁業管理策の策定に向けた準備が進められている。

無規制な漁業活動を防止し、新たな枠組みづくりを目指す「中央北極海無規制公海漁業防止協定」に、日本は2018年10月に署名。21年6月に発効した。北極公海ではイヌイットが生活に必要な魚を取っていたものの、商業的な漁業は行われておらず、漁業規制はなかった。

こうした中、「18年までの40年間に海氷面積は4割ほど小さくなった」(日本の政府関係者)といった報告があるほか、「海氷は確実に減少傾向にあり、隣接海域から魚が移ってくる可能性がある」(水産庁)との指摘も。協定加盟国などの間では「近い将来、漁業が行われる状況ではない」との見方が大勢だが、「海洋環境が変われば、魚の生息域が変わるのは世界各地で見られる現象」と日本の漁業団体も指摘する。 北極公海における魚資源の科学的データは十分ではないが、温暖化が進行して海氷が減少し続ければ、「北極公海に隣接する海域から、北極ダラや大西洋ダラ、カラスガレイ、アカウオといった比較的高級魚が移動してくる可能性がある」と水産庁はみる。同協定は、発効後3年で試験操業に関する枠組みを作成することになっており、魚の資源調査と並行して試験的な漁獲に関する協議が進められる。新たな漁場発生を想定しつつ、魚の持続的利用に向けたルール作りに期待が寄せられている。中央北極海無規制公海漁業防止協定...

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