日本の政治界の裏側を暴くコラム「地獄耳」。きょうも、参院選が迫る中、公明党が自民との関係を見直す動きが浮上。先の選挙での惨敗を受け、支持母体の高齢化や「裏金候補」推薦問題などを克服するため、党代表・斉藤鉄夫は「モノ言う公明党」を掲げ、積極的な発信を続ける。また、自民との距離感を模索する中で、国民民主との連携や立憲との中間的な関係も築いていることが示唆される。参院選での厳しい状況を打破するため、公明は自民に多くの問題を突き付け、連立離脱カードをちらつかせている。
政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)
★通常国会の召集日が24日の予定だ。公職選挙法の規定で会期延長がなければ、参院選の日程は「7月3日公示、20日投開票」が有力。今年は東京都議会選挙が7月22日任期満了となり、参院選と同日選になるかはわからないもののダブル選は確実。よもや衆院選とのトリプル選とのうわさも絶えない。 ★そこで不安を隠せないのが公明党だ。先の選挙では公示前から8議席を失う24議席にとどまり、比例代表の得票数は600万票を割り込んだ。就任したばかりの党代表・石井啓一も落選。新たに斉藤鉄夫が就任し自公連立維持は確認したものの、敗因は支持母体「創価学会」の支援者高齢化と自民党政権と一体化し、自民が非公認とした候補を含む「裏金候補」30人超を推薦したことで政治とカネでも厳しい対応に欠けたことが挙げられた。これでは夏の選挙を乗り切れない。連立与党なのに野党・国民民主党に押されっぱなし。「党代表のインパクトある露出」「モノ言う公明党」「自民党との距離感」が当面の党の再建策か。
★25年の歴史を持つ関係。公明はその間、本来なら断固反対する安全保障政策などで何があってもついてくる“下駄(げた)の雪”とまで言われたが、結局自民にものを言えない党と思われがちだ。年末に公明は単独での議員立法提出の議席数が足りず国民民主と共同で法案提出。一方、立憲との両政調会長会食も報じられ、全方位外交を余儀なくされている。斉藤も年末から積極的発信を続け、選択的夫婦別姓制度導入では「男性も女性も実際に困っている人が多くいる。もう決断する時だ」とし、官邸に乗り込み首相・石破茂に直談判に及んだ。首相は態度を保留にしたが、公明は同様に幾つかの問題を自民に突き付け、連立離脱カードをちらつかせ、キャスチングボートを握る可能性もある。むろん公明党が連立から外れれば政権は崩壊する。公明にとっては参院選前の大きな賭けだが背に腹は代えられないか。(K)※敬称略
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