あの「ファントム」すらかすんで見える、「ロールス・ロイス・スペクター」の“幽霊のような疾走感”とは? 海外からの試乗リポート、ぜひご一読ください。(関 顕也)
冷静に見れば、スペクターは「ディナージャケットを着た『BMW i7』」以上のものではない。結局のところ、グッドウッドの優れた子会社は、容量102kWhのバッテリーから、フロント260PS、リア490PSの計2基の電動モーターから、四輪操舵のシステムに至るまで、母親であるBMWのコンポーネンツを使用している。しかし、BMWがその精巧さとダイナミズムのためにクールで少しよそよそしい印象を与えるのに対し、「スピリット・オブ・エクスタシー」の陰に隠れたeモビリティーは、とても自然で、かつソウルフルなものを持っている。
もちろん、12気筒エンジンは今も昔も、あらゆる燃焼エンジンのなかで最も洗練されたものであり、排気量6.75リッターという比類なき主権者である。しかし、ストローマーの穏やかな鳴き声の前では、その12気筒エンジンもうるさくやぼったく感じられる。ベルベットのようにシルキーな「ファントム」を走らせても、スペクターのまるで幽霊のような疾走感には遠く及ばない。スペクターの車重は、なんと、2.9t。最高出力585PSと最大トルク900N・mを発生し、本当に急いでいるのなら、停止状態から4.5秒で100km/hに達し、250km/hまで加速できる。先読みとロール補正を備えたアダプティブシャシーによって、キャビンはまるで綿毛で覆われているかのようだ。
かつての性能と同様、今日、誰も航続距離についてひとことも語らず、「十分」という表現が適切だと考えられている。とはいえ、標準的なサイクルで500km、日常的な走行で350kmというのは、この形式のクルマとしては十分なものだ。しかし、ロールス・ロイスは原則として、別荘からオフィス、あるいは空港までの距離しか走る必要がない。3桁の距離を移動する場合は、一般的にヘリコプターかプライベートジェットが好まれる。
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