元ＤｅＮＡ内野手で、現在はコンサルタント業を営む高森勇旗さん（３５）の著書「降伏論『できない自分』を受け入れる」（日経ＢＰ・税抜き１６００円）がビジネスパーソンを中心に人気を集めている。６年間のプロ
書店に行けば、店頭に多くのビジネス本が並んでいる。そのほとんどは「一生懸命やれば必ず報われる」「だから頑張ろうよ」といったポジティブな内容だ。だが高森さんは本書で記す。「“一生懸命”は現実を直視せず、結果に至るまでの具体的な方法を考えることを諦め、冷静さを失った者たちが生み出す幻想の世界だ」と－。
「僕はビジネスの世界でコーチングとかコンサルティングの仕事をメインとしているんですけど、経営会議の中でサボってる人って本当にいないんです。みんな一生懸命やってるんだけれども、生産性にかなりバラつきがある。一生懸命だけじゃダメなんですよね。それを最も端的に表せるのが、僕の経験を語ること。僕はプロ野球の時、これ以上ないくらい頑張ったけど、打ったヒットは１本だけでしたよ、６年でクビになりましたよ、と」 「プロセスは誰も見てない。悔しかったら、結果を出してくださいと。僕も気持ちはよく分かる。一生懸命やった。でもヒット１本だった。それでいいんですか？っていう話なんです。だから早々と降参して下さい。降伏することができれば、そこから成功への道は一気に拓かれますよ、と。それが一番早いよっていう」「人間性とか、日々の練習に取り組む姿勢とか、僕は２軍でめっちゃ評価されてたんですよ。実際、ファンもめちゃめちゃ多かった。１軍で通算２試合しか出てなくて、プロ通算１安打なのに、『高森会』っていうファンクラブがあったんです（笑）。プロで初めて１軍に上がった日に、花輪が届いて。『笑っていいとも！』でよくある花輪。ハマスタのベンチ裏に『高森会...
◆高森勇旗（たかもり・ゆうき）１９８８年５月１８日、富山・高岡市生まれ。中京高（岐阜）では１年夏から正捕手。０６年高校生ドラフト４巡目で横浜入団。２年目の０８年にはイースタンでサイクル安打達成。３年目の０９年にはイースタンで最多安打。ビッグホープ賞を獲得。１２年オフに戦力外通告を受けて引退。現在は「（株）ＨＥＲＯ ＭＡＫＥＲＳ．」の代表取締役としてマネジメントコーチ業に従事。著書に「「俺たちの『戦力外通告』」（ウェッジ）。
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