「原料パスタの輸入がスエズ運河運航不可の影響により遅れており、現在品薄になっています」北海道地盤のコンビニエンスストアチェーン「セイコーマート」。いつもなら商品棚に数多く展開されるはずの人気総菜「Secomaナポリタンスパゲティ」に異変が起きたのは2024年1月下旬だった。「お客様へのお詫び」と題した商品棚の張り紙は「品切れの際は、ご容赦いただけますようお願い申し上げます」と続いており、一部
ONEは2月16日までに、全178隻がスエズ運河を通るルートを変更した(提携船社の運航分を含む)。全230隻規模というONEの船舶数と照らし合わせると、影響の大きさが分かる。アジア〜地中海の1往復にかかる日数は約21日、アジア〜北欧州・北米東岸航路は約14日延びている。
配船や荷主との契約、コンテナの積み込みの調整などの機能を担うONE本社では、船舶のオペレーションについて毎日会議が開かれる。和気氏は「物理的にできることは限られているので、お客様のご理解を得ながら対応していくしかない」と話す。海運会社や荷主にとって、もう一つ「頭の痛い問題」(和気氏)がある。太平洋と大西洋をつなぐパナマ運河の水不足問題だ。同運河はスエズ運河と並ぶ海上輸送の要衝だが、パナマでは23年から歴史的な干ばつが続き、運河の水位が低下。船の通航量を制限するという事態に発展した。状況は改善傾向にあるが、なお完全に回復はしていない。ONEは2月16日までに、パナマ運河を通過予定だった38隻のルートを変更している(提携船社含む)過去にも中東情勢の悪化や船舶の座礁などによってスエズ運河が通航できなくなることはあった。ただ「パナマとスエズが同時に使えなくなるのは、両運河が開通してから初めて」(海運業界に詳しい拓殖大学の松田琢磨教授)
現に、中東情勢の悪化後はコンテナ船運賃が上昇した。英ドゥルーリーがまとめている中国・上海発オランダ・ロッテルダム行きのコンテナ船運賃(40フィートコンテナ1個当たり)を見ると、23年10月末に約1000ドルだったのが、24年1月に5000ドルに迫った。新型コロナウイルス禍で8倍以上に跳ね上がった「コンテナバブル」ほどではないが、わずか3カ月で5倍という急上昇ぶりだ。影響は米ニューヨーク行きなどにも及ぶ。
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