ザポロジエ原発が外部電源喪失 11月2日の砲撃で
ウクライナ国営電力会社エネルゴアトムは3日、SNSのテレグラムで、ロシア軍が占領する南部ザポロジエ原子力発電所とウクライナの電力網をつなぐ送電線がロシア軍による2日の砲撃で損傷し、原子炉2基に供給する外部電源が失われたと明らかにした。2日夜、非常用のディーゼル発電機が起動した。
エネルゴアトムは、ザポロジエ原発への送電線に対するロシア軍の攻撃について、原発とロシアの電力システムを接続するための試みだと批判した。ロシアが占領するウクライナ南部クリミア半島や東部への電力供給に利用しようとしているという。 さらに、同原発からロシア軍をできるだけ早く撤退させて、非軍事化することが必要だと指摘した。「全世界の安全のために、ザポロジエ原発をウクライナの完全な管理下に戻すべきだ」と訴えた。2月にロシアがウクライナへの軍事侵攻を始めて以降、同原発は砲撃などで繰り返し外部電源を失い、危険な状態が続く。 ロシア通信によると、ザポロジエ州の親ロシア派の行政組織幹部は3日、ウクライナ側が自ら送電線の切断を指示したと主張した。ディーゼル発電機により原子炉に電力が供給されていることを確認し、「放射線レベルは通常通りだ」と述べた。
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