米アルミニウム生産最大手アルコアが発表した7-9月(第3四半期)決算は、アルミニウムの原料となるアルミナ価格の高騰を背景に利益が2年超ぶりの高水準に達した。これを受け、株価は引け後の時間外取引で一時10%上昇した。
Photographer: Philip Gostelow/Bloomberg アルミナ先物は今週、記録的な上昇を継続。供給制約が強まる中、年初来で45%超上昇している。アルコアは今年、西オーストラリア州のクイナナ精錬所の操業を ウルフ・リサーチのアナリスト、ティムナ・タナーズ氏は「アルミナは価格設定が容易に入手できないため投資家のレーダーから外れがちだ」と述べた。
アルコアのアルミナ部門の調整後EBITDA(利払い・税金・減価償却・償却控除前利益)は4-6月(第2四半期)からほぼ倍増の3億6700万ドル(約549億円)となった。全体の純利益は9000万ドルと、22年第2四半期以来の最高水準を記録した。 アルコアの株価は引け後の時間外取引で一時46.30ドルまで急上昇。ペンシルベニア州ピッツバーグに本社を構える同社の株価はアルミニウムとアルミナの価格上昇を追い風に年初から決算発表前までですでに20%余り上昇していた。 ビル・オプリンガー最高経営責任者(CEO)は電話インタビューで、「アルミナは現時深刻な供給不足に陥り、市場は極めて逼迫(ひっぱく)しており、過去90日間に相場が急伸した」と述べた上で、「来年上期(1-6月)いっぱいまで逼迫は続くだろう」との見通しを示した。
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