仕事相手からの強烈な叱咤が私を変えた。 → やっと開いた「女性が経営者になる」扉。ポーラ初の女性トップの責任と覚悟
ポーラ本社の社長室。この部屋の主である及川美紀は、慣れた手つきでコーヒーミルのハンドルを回しながら、ほほ笑んだ。「いまだに“女性初”が話題になる──それほど、女性にチャンスが与えられてこなかったということなんですよね。当社にも、私の前に社長になってもおかしくない女性はいたはずで、私がすごいわけじゃない。だって私、英語も話せないし、MBAも取っていない。現場に近いところでずっと頑張ってきただけ。同じような人は社内にいっぱいいたはずなのに、そういった女性の能力を生かせていなかったのは、企業の責任にほかならないと思います」
及川が入社したのは1991年。その5年前に男女雇用機会均等法が施行されていたが、女性の働く環境が十分に整備されているとは言い難かった。そんななか、ポーラでは40~50代の女性たちが、子育てをしながら管理職を務めていたという。 「おかげで私自身も、母親になっても当たり前のように働き続けてこられました。部長や役員になったときも、その扉を開けてくれた女性たちがいたから、いまの私がある。だからこそ私は、やっと開いた女性が経営者になるという扉を閉ざしてはいけない。 仮に私がこの先、うまくいかなかったとしても、それは及川の失敗であって、女性だからダメなわけではないのだと、強く言いたいんですよ。『やっぱり女性はダメ』というムードになると、後に続く女性がいなくなってしまいますから」「当社では、一度目の管理職試験が30代半ばまでにあることが多いのですが、その時期の女性は、出産などライフステージの変化に直面するケースが多く、昇進をちゅうちょしてしまいがち。そのため、20代のうちからライフステージを意識しつつ、自分も将来、リーダーになるのだとイメージできる環境をつくる必要があります。
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