JR西日本は7月から、鉄道設備のメンテナンスに「人型ロボット」を搭載した重機を導入した。国内のインフラ整備における同様のロボットの導入は同社が初だというが、なぜ新たにこのような重機を採用したのか。
JR西日本はこれまでにも労働力不足への危機感から、産業用ロボットを搭載した重機などを導入。AIやセンサーなどを活用し、半自動的にメンテナンス作業を行えるようにするための取り組みを実施してきた。しかし、鉄道の設備は地形や設置された年代によってばらつきがあるため、整備作業は人の判断に依存するところが大きい。この点が、自動化を取り入れるにあたって壁となった。
同社はそんな中で「人が操作するロボット」の工学技術に知見を持つ人機一体に関心を持ち、2020年に共同研究開発を開始した。高所作業の省人化や労災リスク低減のほか、年齢や性別にかかわらず多様な人材が働きやすくすることで、労働力不足の打開を目指したい考えだ。人機一体は立命館大学発のスタートアップ企業であり、研究色が強く技術の実装経験には乏しかった。そのため、製品化技術のノウハウを持つ日本信号を2021年に迎え、JR西日本が想定される用途をもとに仕様を定めるという役割分担を行う形で、3社でのプロジェクトがスタートした。梅田氏によれば、開発する上では「インタラクティブで直観的な操作感」を重視したという。先述した通り、鉄道設備は画一化されていない部分が大きいことから、自動化の技術を取り入れるのは難しい。その一方で、人が一方通行的に操作する重機も、上下・左右などを1つ1つのレバーで調整していくため「目標物に位置を合わせる」といったコントロールは容易ではない。
日本 最新ニュース, 日本 見出し
Similar News:他のニュース ソースから収集した、これに似たニュース記事を読むこともできます。
なぜ、すき家は“ディストピア容器”を提供するのか 「並盛430円」のスゴさが見えてきた:スピン経済の歩き方(1/6 ページ)すき家が一部店舗で導入している容器が「ディストピア」のようだと、たたいている人がいる。だが1000円以下で食べられる牛丼チェーンに対して皮肉を言うことは、全てわれわれに特大ブーメランになって返ってきているのだ。どういうことかというと……。
続きを読む »
なぜ、ビール会社が「飲みづらいグラス」を開発したのか あえて“逆行”には意味がある:週末に「へえ」な話(1/4 ページ)クラフトビール大手のヤッホーブルーイングが“飲みづらいグラス”を発表して、話題になっている。通常のグラスと比べて、飲み切るのに3倍ほどの時間がかかるとか。なぜ、このようなグラスを開発したのかというと……。
続きを読む »
ドンキでバカ売れの家電「置くだけエアコン」 担当者「特に人気の地域がある」、なぜ? (1/2 ページ)ドン・キホーテ(東京都目黒区)の「どこでも置くだけエアコン」(店舗上限価格4万3780円)が好調だ。同社でもかなりの高価格商品でありながら、2023年4~8月における売り上げは家電部門でトップ、PB商品でも3位にランクインしているという。人気の理由を同社PB企画開発部の今井潤氏に聞いた。
続きを読む »
なぜ? 地方で進み始めた「脱・交通系ICカード」の流れ その切実な事情とは(1/3 ページ)2024年5月、熊本市を中心にバス路線や鉄道を運行する事業会社5社が、Suicaを含む全国で利用可能な「交通系ICカード」の利用を年内にも廃止することを発表して話題となった。5社が理由として挙げるのが「機器の更新料負担」という。なぜ、「脱・交通系ICカード」の動きが出てきたのか、背景を解説する。
続きを読む »
ワークマンの「ウェアラブルデバイス」が好調 6月に20万点を突破、なぜ?:プロダクトInsights(1/2 ページ)暑さ対策グッズとして、ワークマンの「ウェアラブルデバイス」が売れている。人気の理由は……。
続きを読む »
三菱ふそうトラック・バスが「LaKeel Online Media Service」を採用三菱ふそうトラック・バスが「LaKeel Online Media Service」を採用 株式会社ラキールのプレスリリース
続きを読む »