私は、エースの「プロテカ360」を愛用しているのだけど、これは360度ファスナーが開くので、使うたびに縦にも横にも開閉できる素晴らしさを実感している。今回は北海道赤平市にある工場を訪ね、プロテカの製造工程を探った。
スーツケース──ここでは、キャスターが付いた、いわゆる“ゴロゴロ”のキャリング・ケースをスーツケースと呼称する。メーカーのエース(東京都渋谷区)によると、現在、この呼び方が世界標準のようなので──の評価というのは、なかなか難しくて、使い比べのような記事もあまり見かけることがない。モノが大きいし、実際に旅に出なければ、その使い勝手の本当のところは分からないので、使い比べが難しいのだ。ちょっとそのへんを転がしてみて、何かが分かるというものでもないし、バッグはそれがどういう用途のものであれ、パーソナルな道具なので、絶対的な評価はしにくい。かつて、アルミ製スーツケースの評価が高かったのは、当時のスーツケースに求められているのが、主に耐久性や中の荷物の安全性などで、強度と容量が評価のポイントになっていたから。それが今や、ポリカーボネートの樹脂製スーツケースでも、普通の旅行なら十分な強度を持ち、機内持ち込みサイズが人気になるなど、素材も使われ方も多様化している。
私は、エースの「プロテカ360」を愛用しているのだけど、これは360度ファスナーが開くので、縦にも横にもスーツケースを開閉できる機能の素晴らしさを使うたびに実感している。ところが、先日、知人とスーツケースの話をしていて、「あの360度開くというのは、何が便利なの?」と聞かれてしまった。私は、ホテルの狭い部屋でベッドの横のスペースでも縦に開けばフルオープンにできること、移動中にも縦に開けば、ケースを寝せなくてもモノの出し入れができることなどを説明したが、果たして通じたのかどうか分からない。 先日も、私は文学フリマに出展するために、本を100冊ほど(重さにして23kgちょい)を、愛用のプロテカ360に入れて会場に持っていったのだが、その程度の重さではこのケースはビクともしないし、キャスターはスムーズに動くし、会場ではケースを寝かせずに中の本を取り出せるなど、とにかく便利だった。手元で操作できるキャスターストッパーも電車移動ではより威力を発揮する。スーツケースは箱にキャスターが付いているだけだから、丈夫でさえあれば、あとはどれを買っても同じという考えも、分からないではないのだけど、そういうものでもないのではないかと思っていたら、エースさんから、北海道の自社工場の見学を取材しないかとお誘いを受けた。
使い比べが難しいスーツケースだけに、どのようにして作られているかを見るのは、機能や使い勝手を考えるにあたって丁度いいのではないかと、喜んで参加したのだった。国産のスーツケースというもの自体が珍しいのだから、こういう機会がないと、製作現場を見ることは難しいのだ。
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