広島に移動した16日、選手会長だった岡田は選手を集め、ミーティングを開いた。どうすれば勝てるのか。投手陣が弱かった。出てきた具体策を監督の吉田に直言した。 … - スポーツニッポン新聞社の公式サイト(www.sponichi.co.jp)。
監督として岡田彰布と吉田義男を語る際、日本一となる1985(昭和60)年に有名な逸話がある。8月12日、あの日航機墜落事故で当時球団社長の中埜肇も犠牲となった。チームに動揺が走り、翌日から後楽園で巨人に3連敗を喫した。「中西(清起)と福間(納)さん、山本和行さんを、オールスターのように3回ずつ投げさせてください」。好調だった救援投手リレーは今で言う「ブルペンデー」か。
吉田は「それはできん」と却下した。岡田は後に「皆が優勝するために考えた。一丸となる機運が高まった」としたうえで「無茶な要望だった」と認めている。その場しのぎのアイデア、目の前の1勝、連敗阻止だけを考えたミクロの視点でしかなかったわけだ。低調打線を大幅なオーダー変更で臨んだ。固定メンバーを是とする岡田が打った強烈なカンフル剤である。木浪聖也から近本光司の流れは従来のまま残した。初めて4番から大山悠輔を外し重責をといた。新打順に座った梅野隆太郎と中野拓夢が適時打を放った。大いなる刺激になったのだ。 得点圏に走者を進めたのは2度だけ。その2度とも適時打が出た。いずれも価値ある「2死後打点」。あれほど「あと1本」が出なかったが少ない好機をものにした。優勝した昨年、よく見た試合巧者ぶりだ。たとえばロッテ・佐々木朗希からワンチャンスで1点をもぎ取り、競り勝った。対戦5カードが一巡した。大きな声では言わないが、強敵は見当たらなかった。打線不調のなか、借金2は想定内だろう。マクロの視点で連覇は見える。さあ、これからである。 =敬称略=
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