◇セ・リーグ阪神8―3ヤクルト(2024年8月20日京セラD)スコアをつける際、投球欄にストライク、ボールやファウルはもちろん、球種、コースを記している。さらにボール球に手...
スコアをつける際、投球欄にストライク、ボールやファウルはもちろん、球種、コースを記している。さらにボール球に手を出した場合は欄外に「ボ」と付けている。近本光司の左前打に送りバントで1死二塁を作ってからは、この選球眼の勝負だった。
森下翔太、佐藤輝明と悪球に手を出さずに辛抱して連続四球で満塁。大山悠輔は見逃し三振に倒れ2死となったが、前川右京がよく見極めて押し出し四球で先取点をもらった。さらに木浪聖也が右翼線に2点二塁打を放ったのである。監督・岡田彰布は「木浪の二塁打が大きかった」と言った後、「いや、その前の前川の四球も大きかったよ。大山が凡退した後やったからな」と話し、久しぶりの四球の威力をたたえた。 リーグ優勝を果たした昨季、打線で特徴的だったのは四球の多さだった。シーズン143試合でリーグ最多の494個(1試合平均3・45個)を選んだ。得点力不足に悩む今季も112試合で352個(同3・14個)はリーグ最多だ。昨年より減ったが、強みであることに変わりない。経営学の泰斗、ピーター・F・ドラッカーの名言「強みの上に築け」である。
初回の選球をたたえた岡田はさらに「見極めた後、2回以降は“初球からいけ”と言っていたんよ。その辺がなあ」と話した。相手は初回4四球の反省からストライクを取りにくる。相手心理を読んでの打撃姿勢を望んだ。確かにゼロ行進だった2〜6回、のべ18人のうち、第1ストライクを打ちに出たのは森下、佐藤輝2度、大山、木浪とのべ5人だけだった。ただし、快勝には違いない。満月の夜、自信を持ち、希望を抱いて明日を見たい。 =敬称略= (編集委員)
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