バスケットボール男子日本代表「ホーバス・ジャパン」が挑むＷ杯は２５日に、史上初の日本（沖縄）、フィリピン、インドネシアの３か国共催で開幕する。日本はアジア最上位で２０２４年パリ五輪の出場権獲得となり
渡辺は今季もＮＢＡプレーヤーとして日本代表に合流した。ＮＢＡ選手の平均在籍年数が５年に満たない中、日本人最長の６季目に突入し、サンズと契約。偉業と言えるキャリアを歩んできたが、昨季、途絶える可能性があった。別の道を考えていた。
昨季オフシーズン、米国に戻る前に渡辺は家族に伝えた。「次は（ＮＢＡ下部の）Ｇリーグで（プレー）する。米国では最後かもしれないから見に来てほしい」。これまで見通しのないキャンプ契約から、本契約を勝ち取ることでＮＢＡキャリアをつなげてきたが、その繰り返しに心がすり減っていた。「正直、（精神的に）ギリギリだった」。母・久美さんは「雄太が『Ｇリーグでする』って言ったとき、これ以上『頑張れ』とは言えなかった」。父・英幸さんは「絶対、米国行くからな」と約束を交わした。 だが、両親が次に米国で見たのはネッツのユニホームを着てコートに立つ息子の姿だった。渡辺の背中を押したのは、昨年５月に結婚した妻からの言葉。「今、諦めていいの？」。英幸さんは「奥さんの素直な一言があった」と明かし、渡辺も「チャンスがあるなら、飛び込もうと思った」。
ネッツでの昨季は、３Ｐ成功率４４・４％、１試合平均５・６点と自己最高のスタッツを残し、「間違いなくベストシーズンだった」。２月には現地観戦した両親の前で、５本中４本の３Ｐを成功。母は「絶対強くなった。想像をはるかに超えています」。幼少期から厳しく指導してきた父も「ＮＢＡは別の惑星の競技のような感じ。（ここまで活躍すると）思っていなかった。チャレンジして１００％正解やった」とほめたたえた。 次は日の丸を背負う。５連敗した１９年Ｗ杯では「日本の恥」と厳しい言葉を残し、２１年東京五輪は３戦全敗で涙した。自身３度目の主要国際大会は結果が出なければ“代表引退”も覚悟する。「中心選手として、責任は果たさないといけない」。エースの熱い思いが、日本を五輪へと導く。）１９９４年１０月１３日、香川県出身。２８歳。小１からバスケを始め、尽誠学園高では１１、１２年とウィンターカップ準優勝。米ジョージ・ワシントン大卒業後の１８年７月、グリズリーズとツーウェー契約し、同年１０月に日本人２人目のＮＢＡデビュー。２０年１２月にラプターズとツーウェー契約、２１年４月には本契約。２２～２３年はネッツ、２３年からはサンズと契約。東京五輪代表。２０６センチ。既婚。
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