２４年パリ五輪の予選を兼ねるバスケットボール男子Ｗ杯は２５日から沖縄アリーナで開幕する。日本代表は２３日、本番会場などで練習し、右足首を負傷していたエース・渡辺雄太（２８）＝サンズ＝も参加した。患部
エース・渡辺がみなぎる覚悟を口にした。１５日に右足首を負傷し、“ぶっつけ本番”で２５日のドイツ戦を迎えることになった。足首の状態は「正直、１００％になるとは思ってない」と言ったが、「プレーできるくらいには回復している」と強調。この日も非公開だったチーム練習にフル参加し、汗を流した。
Ｗ杯開幕直前に渡辺を襲ったアクシデント。２１年東京五輪銀メダルのフランス、世界７位のスロベニアとの強化試合を欠場した。７月下旬に合流した渡辺にとって、貴重な実戦を棒に振る形となったが、悔やんでも時間は戻らない。チーム練習には２１日に復帰したばかり。「やるしかない。コートに立つ以上、痛みがあろうがなかろうが相手は気にしない。言い訳せずにやっていく」と決意表明した。 ２０２３～２４年シーズンは、米報道によるとＮＢＡサンズと２年総額５００万ドル（約７億３０００万円）で契約。この決断が今後のＮＢＡ人生に影響する可能性がある中、渡辺は日本のために戦い続ける。人一倍責任感が強く、結果に貪欲で厳しい男は、２４年パリ五輪を逃せば、代表を去ると決めている。「一番好きなことを国を代表してやれることは誇り。楽しんでやれないならここにいる資格はない」。信念を貫く。
チームは４月下旬に１次リーグ（Ｌ）の組み合わせが決まって以降、初戦ドイツ対策を練ってきた。戦い方は「秘密です」と笑ったが、「練習はどの国よりやってきている」と磨き上げてきた日本のバスケに自信はある。「個人を見た時に実力で劣っているのは間違いない。でもチームとして劣っているとは思ってない。勝ちます」。金星を狙う日本を、頼れるエースが導く。（小林 玲花）
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