完成したにもかかわらず、取り壊しとなって話題を呼んだ国立市のマンション「グランドメゾン国立富士見通り」。あらためて国立市の歴史などを振り返りながら、今回のてん末について解説する。
東京都国立市で、6月に完成していたにもかかわらず、解体が決定した新築の分譲マンション「グランドメゾン国立富士見通り」の取り壊しが始まっている。事業者の積水ハウスによれば、地域住民を訪問して説明を行い、既に7月16日から解体工事に入ったとのことだ。JR国立駅前の国立駅旧駅舎
同マンションのエリアは、建物の高さが規制された区域ではなく、法令違反はない。建築に構造上の問題があったとも聞かない。一部入居も決まっていた新築マンションが、急転直下、解体が決まる事態は前代未聞といえるだろう。それだけに地元の人たちも現実とは信じがたく、唖然(あぜん)としている。 現地を訪ねて、道の清掃を行っている人や店舗経営者に聞くと「特に強い反対もなかったのに、せっかく造ったマンションをなぜ壊すのか」「最初は反対していたが、話し合いを重ねて合意した。お金持ち(の会社)が考えることはよく分からない」「取り壊しが決まったときに担当者が男泣きしたと聞いた」などと困惑する声が多い。一方で、富士見通りから常に富士山が見えるわけではないが、空が澄んだ冬の早朝などには、通りの先にくっきりと見えるのが、住民の自慢であったことから「通りから富士山が見えるから、その景観が守られたのは良かった」という声もあった。当該マンションに対する複雑な心境がうかがえた。
国立市役所に問い合わせても、「積水ハウスと住民が話し合って、特に問題なくマンションが建設されたと考えていた」と驚きを隠さなかった。前例のない建設したマンションの取り壊し事件は、果たして住宅メーカーの地域の環境に配慮した“美談”として済ませて良いものなのだろうか。
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